WaseiSalonの坂口です。Twitterなどでは「かさぐち」で活動してます。

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さて、WaseiSalonの中で「この1年の働くを振り返ろう」をテーマにしたブログコンテストが立ち上がったのですが、せっかくなら12月1日からクリスマスまで毎日投稿していく「アドベントカレンダー」方式で公開していかないかと僕が呼びかけまして。


で、言い出しっぺなので初日に公開しました。(といってもまだすべての日は埋まっていない…頑張って埋めたい…!)


僕は、自分の具体的な「働く」を振り返ると言うよりも、この1年で自分の中で大きく変わった「働く時の考え方」にフォーカスして書いてみます。


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突然ですが、好きな芸人さんはいますか?


僕の好きな芸人さんはたくさんいるのですが、そのうちの1組が「アンジャッシュ」さんです。


ちょっとした言葉のかけ違いがおかしみを生んでいくコントの秀逸さはみなさんもご存知かと思います。


あのコントで重要なことは、同じ言葉でもそれぞれのシチュエーションで意味が変わってしまうという事実です。


つまり前提条件しだいで同じ事象もまったくちがう意味になってしまう。


でもその前提条件には目を向けずに人は前に進んでしまう。


そんな皮肉があのコントには込められている気がしています。


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今年僕は人生で初めて会社役員として1年を過ごしました。


それまでは「今いる環境が嫌だなと思ったら、環境を自分が変えるより、違う環境に自分が移れば良いや」と考えていました。実際に過去3回転職をしています。


しかし役員になるとそんな簡単に辞めるとも言いづらいですし、会社や環境がどうこうではなく、世の中に対してどうするかと思考が変わるため、今の状況で自分はどうするのか?を考える思考にシフトしました。


その中で気づいたのが、仕事の中でどのように動くべきかは「前提条件」でまったく変わってしまうということです。


例えば、会社の状況。


会社としての「金脈」が見つかってる場合、そこをいかに効率よく掘るかに注力しがちですが、「金脈」が見つかってないのであればそれを効率よく探すことに注力する必要が出てきます。


会社のビジネスモデルも影響します。


業界での立ち位置、業界自体の立ち位置で「殿様商売」なのか「請け仕事」なのかで動き方はガラリと変わる。


会社のメンバーがどんな人なのかによっても、誰にどんな役割を担うべきなのか変わります。


こういった「前提条件」が複雑に絡みあった中で人は働いていくわけです。




よくネットやビジネス本では「成功事例」が書かれていますよね。僕もそれを読むのが好きでしたが、「前提条件」を考慮すると、それらをただ読むだけでは何の意味もないのだと気付かされました。


成功事例では、そこにあるはずの前提条件はなかなか共有されません。


その会社のビジネスはどういう状況で、成功したそのチームのミッションは何で、どんな評価制度の中で仕事してて、どんなスキルやモチベーションをもったメンバーがいて、決裁者との関係性はどうで…。複雑な前提条件がそこには存在するはずです。


前提条件が変わると、同じ物事でも進めるときの「やわらかさ」と「かたさ」がまるっきり変わってしまう。だから成功事例をそのまま鵜呑みにすることは危険なわけです。


むしろ成功事例はその前提条件を噛み砕いた上で、何を「やわらかく」することで成功確率が上がるのか?を考え、転用していくのがより良い読み方なんじゃないかなと考えてます。




……少しだけ「働く」から話が逸れましたが、何を伝えたいかというと、自分の働き方を考える上で、今いる環境の前提条件を把握し、「かたさ」と「やわらかさ」を理解することはとても重要だということです。


自分が「できること/できないこと」「やりたいこと/やりたくないこと」それと「かたさ/やわらかさ」をかけあわせると、今いる環境の中での動き方が理解できます。


もう1つ、「かたい」部分を総体として見てしまうと途方もない気持ちになり、その場から逃げ出したくなります。


いわゆる「会社がこうだから…」といった飲み屋でのグチに現れやすいやつですね。


しかしそこから逃げ出さないつもりで現状把握をすると、「やわらかい」部分から変えていくことで、本当は変えたい「かたい」部分を変えられるかもしれないと気付けるのです。


先日、藤村さんとWase Salonラジオの収録でお話しした時も、チームの課題に対して「まずはできることからやっていく」とお話しされていたのですが、その考えに近いです。


https://open.spotify.com/show/4VpveAKRxptNzNDY6IAP2S


私が会社員だった時は「会社がどう」とか「組織がどう」といった総体を主語として捉えてウダウダ言ってしまっていたような気がします。


しかし役員といういわゆる「会社」側に立つことで、そもそも「会社」なんてものは存在しなくて、色んな前提条件と人が絡みあって存在しているだけで、ミクロで見ていくと、どこかに取っ掛かりがあるかもしれない。


そんなふうに考えられるようになりました。




まとめると


・「前提条件」を把握して、「かたい」部分と「やわらかい」部分を理解する

・その上で自分が何ができるかを考える

・「かたい」部分を変えるためにまず「やわらかい」部分をどう変えるか考える


こう考えることで、自分の働き方が変わりましたし、今まで以上に働く楽しみが増えました。なんかゲームを攻略してる気持ちになるんですよね。


そんな「働く」に対して考え方が変わったというお話しでした。


働き方で悩む人の参考になれば幸いです。



明日ははちこさんが担当です!


https://twitter.com/hachiko_listen