フリーライターとして仕事を始めて、丸3年が経過した。同時に、自己記録を更新した。仕事の継続期間の記録だ。


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わたしは正社員として働いた経験がない。大学を中退後、23歳の年に結婚、上京。2012年、2013年に出産している。


そのため、正社員職に就く間もなく、仕事はアルバイトやパートばかりだった。それも、中退やら結婚やら妊娠やらによる一身上の都合で、振り返ってみるとどれもこれも勤務期間が短い。

最長期間は2年半。うーん、体感ではもっと長く働いていたように思うんだけどなあ。どうやら気のせいだったらしい。


今は、必ずしもひとところに長く勤めることを良しとする時代ではない。ただその一方で、長く働くことで初めて見えてくるものはある。


「ある程度の知識をまず持たなければ、疑問も質問も浮かばない」と過去のバイト先で聞いたことがあるのだけれど、確かにそうした部分はある。知って、実践して、身につけて、進んで。そうして初めて見えてくる壁は、確かにある。

そして、進むにつれ見えてくる壁は、別に正社員だけのものではない。事実、わたしが働いていたアルバイト先は、どこもアルバイトに仕事を任せすぎるきらいがあったこともあり、時間とともに責任も難易度も明らかに高くなっていた。(なのに時給は上がらなかった。切ない)



2年程度で退職してきたわたしは、だから常に「そこそこ」止まりだったように感じている。


一通りの仕事を覚え、流れも掴み、それなりに役立てるようにはなったけれども、その次へは進めぬまま、また次へと移り変わってしまう。その繰り返し。



では、今の仕事はどうだろう。

最初は文字通り、右も左もわからなかった。それなりに文章が書けるだけ。タイピングがそこそこ速いだけ。


偶然知ったフリーランスという働き方と、持たない人間に挑戦しやすい環境を与えてくれたクラウドソーシングやテクノロジーの数々。縁と勢いと、「家計のピンチ」というタイミングが背を押した。

わからないなりにぶつかっては時に砕け散り、時にメンタルが危機を迎え、またある時には家庭が危機を迎えた。何らかの壁は常にあった。



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「調べて書く」仕事よりも「話を聞いて書く」仕事の比重が増えはじめたのは、2017年下半期も後半のこと。


取材仕事を、これも右も左もわからないままに受けはじめたわたしは、「これは楽しい。外に出ていくの、向いていそうだな」と気づきを得ていた。その一方で、「奥が深い……難しい……」と手探りを続けてもいた。課題や壁に、変化が生まれていた。

2018年1月。ノオトさん主催のライター交流会(※)で、新年の抱負を書く機会があった。わたしが書いたのは、「市井の人に話を聞いて書く機会を増やしたい」。誰かに話を聞くことで、その人の生き方、働き方を知りたい。そして、それを伝えたい。その想いから出てきた抱負だった。


わたしは、心底思い願うことほど公に言葉にするのが苦手だ。「言葉にすると叶うよ」と耳にタコができるほど聞いてきたけれど、なかなかどうして、臆病になってしまう。自意識過剰なのだ。きっとほとんどの人は、わたしが何を言おうと何も思わないだろうと、頭ではわかっているのに。

だから、抱負を自ら述べるのは珍しい機会だった。そして、それから丸2年が経とうとしている今、気づけば思い描いたところに近い場所にいる。多くの人に出会い、話を聴ける機会を得られた。……やっぱり、言霊ってあるんですかね。


あの交流会以後に出会い、今もご縁がある何人かは、わたしの興味関心や強みを理解してくれた上で、「この仕事、向いているんじゃないかと思って」と依頼してくれる。ありがたいことだ。


そして、2019年。この1年で、個人だけではなく、企業について話を聞いて書く仕事も一気に増えた。そのため、また別の課題や壁にぶち当たる経験を積んでいる。


仕事の変化は、これまで出会ってきたフリーランスの人だけではなく、組織に属して働く人との出会いもたくさんもたらしてくれた。メディアには関係のない、本当に多種多様な仕事をしている人たちにも。(もちろん、Wasei Salonのメンバーもそこに含まれる)

出会った人たちと話すなかで、客観的にわたしの強みを知る機会も得た。背中にひらひらくっついている紙きれを、「ほら、それって強みだよ」と指摘してもらえることのありがたさ。これは、ひとり内省するだけでは得られなかった気づきだと思う。



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わたしは、やっぱり人が好きだ。さまざまな人に話を聞き、語り合い、思わぬ収穫を得られるのが好きだ。感情の波に飲み込まれて溺れそうになることもしょっちゅうだけれど、それでも感情を鋭敏にして、しっかり働かせるのがどうしたって好きだ。

そんな自分に、あらためて気づいた1年だった。ライフとワークはバランス関係にあるのではなく、ごった煮に近い。仕事としてもわたし個人としても興味関心が等しいところにあるのだから、当然といえば当然なのだろう。


さて、そして四年目に突入する2020年。個人的に未知の世界だ。「ストイック」はどうにも似合わないし、メンタルもお世辞にも丈夫とはいえないけれど、これからの1年は、これまで機会を失ってきた「ここから先に進む」年にしたい。

一歩先、せめて半歩先。少しでも進んで壁に出会い、ちょっとずつ成長できたらと思う。(のと同時に、メンタルの波を乗りこなすスキルも、いい加減少しは上達させたいものです)




☆引っ張り出してきたブツ☆

◆※交流会後に書いたnote:脳みそは当てにならない

https://note.com/uokawakana/n/n3e2c588fa67d

◆去年noteに書いたもの。今もなお「昨日よりちょっとでもましに」と思っています。変わらないんだな……:ライター3年生になりました

https://note.com/uokawakana/n/nffcf37a4cd7a?magazine_key=m7e67b94b4682

◆Wasei Salonに入った理由を描いたnote。現状、入ってよかった気持ちでいっぱい。来年もリアルの場に顔を出したいです。:帰属恐怖症人間、オンラインサロンに入る

https://note.com/uokawakana/n/n32b37a611591

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アドベントカレンダー、明日は三浦希さん(@miuranozomu)担当です♪

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