10月に入り、「この町いいなの見つけ方」という企画がサロン内で本格的にスタートしました。

参照:今の真ん中の暮らしを考える 「この町いいなの見つけ方」はじめます

これを機会に、僕がこれまでさまざまな地域を訪れて、多くの取材してきた中で実感していることを、少しこのブログにも書いてみたいと思います。

もし今、自分がどこかの地域にIターンで移住し、その町の「情報の交差点」になろうと思ったときに、真っ先にこれらをつくるだろうなあと思うことを書いてみたいと思います。

結論から先に書いてしまうと、以下の4つの情報を、個人メディア(noteなど)にまとめていきます。

・観光マップ(町の歴史や飲食店情報も含む)
・人物相関図(町の主要人物の紹介)
・求人情報(その町の空き事業(本屋・パン屋がないとか)情報も含む)
・空き家情報

これらを自ら取材して、完全ボランティア(ここかなり重要!)で、個人メディアに定期的に更新し続けていくだろうなあと。

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各地域を訪れると、これらの情報が本当にバラバラで、且つブラックボックス化している場合が多いのです。

しかし、その町に興味を持って訪れたひとや移住を検討しているひとは、大体この順番で興味を持つことは既に完全に決まりきった順序だからです。

であれば、これらをまとめることで、外から入ってくるひとにとっても、その町に以前から暮らしているひとにとっても両方が交差する主要な「情報の交差点」に自らがなることができる。

参照:次世代を生きる若者が、好きなモノに囲まれた人生を送るための唯一の方法。|鳥井弘文|note

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じゃあ、なんで町のひとはそんな「情報の交差点」をつくらないのか?

ここを押さえたら、絶対に勝つことができるという勝ち筋は完全に見えているのに、です。

これは僕もずっと不思議だったのですが、「つくりたくても、つくれない」というのが実情なのだと気付きました。

なぜなら、もともと町に暮らしている人や、Uターン移住者というのは既に町の中の政治や人間関係に大きく巻き込まれてしまっているからです。

これは元来、よそ者にしかつくれない代物なのです。

「何も知らないから、教えてください!」のスタンスやタイミングでしか、これらは新たにつくることができない。言い方を変えると「新参者ボーナス」みたいなところがあるのです。

公開後、「なぜ、うちが載っていないんだ!」という面倒くさい人が現れても「ごめんなさい、新参者だったので知らないことが多く、カバーしきれませんでした!」というスタンスで応対し、そのクレームさえも更に深く教えてもらえる(取材するための)契機にすることができる。

いい意味でも悪い意味でも、まだその町に対してなんにも利害関係のない人間が「わからないから、おしえてください!」という態度で取材できてしまうわけです。(起業・スタートアップ文脈における、大学生ボーナスに似ているかもしれない)

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このときに重要なことは、「町の予算」とかは絶対に取りに行くことはしてはいけないということです。

町に関連することだから、町の何かしらの予算(移住・観光PR関連)なんてたぶん一瞬で取ることができることは間違いない。

もしかしたら、「地域おこし協力隊」の業務の幅が広い自治体であれば、その職務の一環として毎月の固定給をもらいながら、これらの情報をまとめる業務だけができる地域もあるかとは思います。

でも、ここはあえて「完全にボランティア」で行うことが肝心です。絶対に町の仕事にしない。

なぜなら、繰り返しますが、町の政治に巻き込まれないことが何よりも重要だから、です。

そのうえで、町外からその町の情報にアクセスしようとしたひとたちにとって最初の入口となり、町とシームレスにつなげるポジションをしっかりと取りに行くこと。

ネット上に町に深く入り込んでいくための「関所」をつくるようなイメージです。その通行手形を生み出すのは、最後の最後でいい。

というか、本当にそのような交差点となる関所を完成させることができたら、手形なんて取るほうが割に合わないと思うようになってくるはず。

なぜなら、通行料よりも、通行量のほうが重要だから。

外からやって来る人たちの情報の交差点に自分自身がなることができてしまったら、あとは嫌でも仕事が次から次へと町内外から舞い込んでくるようになると思います。

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では具体的に、上記の4つの情報のまとめ方は? というお話は、サロン内のイベントか何かでまた具体的にゆっくりとお話する機会をつくれたらいいなあと思っています。

今日の内容がいつもこのブログを読んでくださっているみなさんにとっても、何かしらの参考となったら幸いです。