今年も、暑い。毎年のように「むかしこんなに暑かったっけ?」と感じる。

クーラーをかけずに寝る夜も、唇真っ青にして震えていた学校のプールも、今は全く想像つかない。外のプールなんかぬるそうだ。

週に数回、比較的まだ涼しい午前中にランニングをしているが、それでも身の危険を感じるときもある。暑すぎる。今日は日が暮れてから走ったけど、それでも暑かった。高校時代に真夏の炎天下を走っていたけど、今はもう無理でしょ。

クライメートテック(気候変動)のスタートアップに所属して、企業のGHG排出量算定を支援して増減をみているけど、計算される数字よりランニングで感じる身の厚さの方が気候変動を猛烈に感じる。カーボンニュートラルを意識する瞬間。


ここ数年、四季はほとんど夏と冬の二季になってしまった。夏夏夏冬、ぐらいの感覚。ほぼ夏だ。夏休みを定義する一つの要素が気温なら、もっと休みは長くてよい。


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そんな令和の夏の悩みがある。クーラーだ。エアコンとは呼ばない。クーラーと呼ぶ。
その温度調整に、いつも苦戦している。


むかしからクーラーの寒さが苦手で、設定温度以上に身体が冷えてしまう。強めに効かせるときは長袖を着ている。高校時代は真夏にセーターを着ていたから、一部の人から裏で「セーター君」と呼ばれていた。

自宅のクーラーはだいたい26.5度で設定している。仕事部屋の場合、動かずデスクワークするだけであればちょっと冷えすぎる気もするし、かといって27度にすると冷えなくて暑い。

外に買い物をして帰ってきたときの26.5度は、すごく暑い。だから25度ぐらいに下げる。少し経つとまた寒くなるから、26.5度に戻す。

外の気温が絶妙に涼しいと思えば、部屋は26.5度では冷えなくなる。だから25.5度ぐらいに下げている。気温が低い日ほどクーラーも低くなるのは、変な話だ。

風量は基本的に最低にしているが、「これ動いてる?」と思う時もある。静かモード的なのはあまり効果がないとどこかで聞いたので使っていない。風量が強すぎると圧倒的に寒いので、基本は低だ。

最近はリビングはクーラーをつけ、隣接する仕事部屋は扉を開けっぱなしにしてクーラーをつけないことにしている。日差しが入ってくるまでの間は、最も快適かもしれない。


しかし今度は、別の悩みがある。
さすがにクーラーをつけずにキーボードをたたくと、手汗が増える。不快だ。割と手汗をかくタイプなので、ハンドタオルを常備しているが、これはこれで不快だ。身体的には過ごしやすいが、手元は不快。悩ましい。


ここまでくると、最適解は扇風機を買って風を吹かすのが良さそうだけど、リノベして引っ越してきたお気に入りの仕事部屋に、余計な家電は置きたくない。卓上扇風機はきっと音が大きいから、オンライン会議の邪魔になりそう。


少し着込んで仕事部屋のクーラーを26.5度にするか、半袖半ズボンでオフにしておくか、また明日も悩みたいと思う。そろそろ最適解を見つけたいから——令和の夏よ、もうこれ以上、暑くならないでくれ。