昨夜、Wasei Salon内で「褒めて伸ばすか?叱って伸ばすか?」というテーマでディベートイベントが行われました。

視聴参加をしていた僕の意見は、叱ることに対して否定的です。

そんな自分の意見を今日はこのブログに少しだけ書き残しておきたいと思います。

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よくビジネス本に書かれている、「経営者や創業者は、上司がいないから怒られることがない。だからこそ、自分で内省し、律していかなければいならない。」というお話。

でも違うページでは、同じ著者が「部下はしっかりと叱らなければいけない」と書いてあったりします。

これを読んでいつも思うのは、この論法は完全な二枚舌であり、部下を見下している状態と言えるのではないかということです。

誰のもとでも働くことができなかった創業者”なんか”に自分を律することができるのだから、自分を自分で律することは本来、誰にだってできることなのだと思います。

その自分で律する「環境」や「慣習」をつくることこそが、創業者や経営者などリーダーの本来の役割なのではないでしょうか。

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この点、仏教と一神教の違いについて学んでいるとき、一神教は神からの「禁止」に対し、仏教は「内省して自己で気づけるように促す」という話を聞いて、とてもおもしろいなあと感じたことを思い出しました。

たとえば、今回のコロナの外出規制なんかが、ものすごくわかりやすい例だと思います。

感染拡大防止という全く同じ状況であっても、一神教の国は外出を禁止し、罰則を与えることを選ぶ国が多かった。

一方で、日本は国民に状況を理解してもらい、自粛することを促しました。(※もちろん法律的な問題もある)

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そして台湾は、禁止と罰則を与えながらも、同時に市民に丁寧な協力を求めた稀有な国です。

下記の番組に、とてもわかりやすく台湾の施策がまとまっていました。

参照:ETV特集 「パンデミックが変える世界~台湾・新型コロナ封じ込め成功への17年~」 -NHKオンデマンド

この番組内で、元中華民国副総統の陳建仁(ちん けんじん)さんが最後に語っていた言葉がとても印象的だったので、少し引用してみたいと思います。

ー引用ー

新型コロナウィルスを封じ込めるには、2つのことが重要です。

知恵を持って科学的な研究を進めること。
慈愛の心で積極的に助け合うこと。

(中略)

市民がお互いを助け、そして当局を助けてくれる姿勢は、私たちが期待していた以上のものです。

全ての市民に敬意を示し、信頼を寄せています。

ー引用終了ー

この信頼関係をどう築けるか?が非常に重要なんだと僕は思うのです。

支配(指導)する側は、「どうせ国民なんて」や「どうせ部下なんて」という視点に立ち、自分たちがコントロールしなければ易きに流れる存在なのだから、叱らなければいけないと考えてしまいがちです。

でも、リーダーがそんな性悪説のような立場に立っている限りは、いつまで経っても「禁止して、罰する」ことが一番効果的なのは間違いないでしょう。

それが一番有効である環境を自らの手で作り出しているのだから。それは空に向かって唾を吐くようなものです。

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そうではなく、まずはじめに信頼する。

そして、必要な情報を惜しみなく公開(提供)する。

その上で相手に対し、誠意を持って協力を要請する。

そうすれば、想像以上にひとは協力的な存在なのだと思いますよ。

いつだって他人は自分よりも賢い存在であるという事実を忘れたくないものです。

そんなことを考える今日このごろ。

いつもこのブログを読んでくださっている方々に今日のお話が何かしらの参考となったら幸いです。