最近、大阪都構想や米国の大統領選など、他地域の投票行動について、客観的に眺める機会がとても多いですね。

僕がはたから見ていて思うのは、やっぱり若い世代とシニア層の意見の対立が目立つなあと。

それを踏まえて、今日のタイトルにもあるように、シニア層に対しては「福祉」の充実とともに、シニア層にこそ「教育の機会」なのではないかと思います。

今日はそんな私見を少しだけ。

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ここでいう「教育の機会」とは、各地方自治体の公民館やショッピングモールなどで開催されているカルチャースクールのようなものではなく、もっと本格的に大学などで学ぶ機会を指します。

思うに、世代間ギャップというのは、その大半が受けてきた教育や触れてきたデバイスによるメディア(情報)の違いに過ぎません。

時代ごとに、倫理観や正義感が異なるのもそのため。

今の60代〜70代の人たちは最終学歴が高卒という方も多く、触れてきたメディアもテレビや新聞などマスメディアだけというひとは多い。

一方、現代の20代〜30代は大卒が多く、触れてきたメディアもインターネットやスマホを中心としたもの。

それぞれの意見が異なり、真っ向から対立するのも当然のことだと思います。

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世の中の仕組みが民主主義である以上、自分にとってメリットにつながる政策を掲げる政党(政治家)に各人が投票し、多数派が勝つのは至極当然のこと。

今のシニア世代が高度経済成長期やバブル期に多感な時期を過ごし、その時に価値観が醸成されたと考えれば、「自分(家族)の財産が増えること」が自己のメリットであると考えるひとが多いのも頷けます。

そんな中、これまでの人生の中で触れてこなかった利他的な価値観や、新たな倫理観に触れてもらったら、きっと投票行動も少しずつ変わっていきそうだなあと。

いまなら大学に直接通わずとも、オンライン講座なども有効に活用し、日本全国どこからでも学ぶことができると思います。

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もちろん、シニア層の全員の価値観が一気に変わる必要はないと思います。

ただ、3人に1人でも若い世代と近い価値観に変わった場合、投票結果には大きく影響を与えそう。

シニア層に潤沢な教育機会が与えられることによって、彼らの価値観が「利他的であることが、自分の生きがい」という価値観に変わる可能性だって、十二分にあるはずなんですよね。

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今の60代〜70代が、これから30年〜40年間のあいだ、今の価値観のままずっと多数派で居続けられるぐらいなら、シニア世代が無料で大学に通えるようにするために、若い世代が必死で働いて得られたお金(税金)を使ってもらうのはありなのではないかなあと。

学ぶことそれ自体が引退後の「生きがい」にもつながり、お互いにとってwin-winになると思うのです。

何より、自分自身が年老いたときに、その時代の新しい教育や価値観に触れることもできずに、年金だけが与えられて、

「文句を言わずに老後を満喫して、タイミングが来たら医療費をなるべく使わずに、ポックリ死んでくれ」と暗に言われたら、あまりに寂しすぎる…。

若い人たちに混ざって、また新しい価値観を学ぶ自由が確保されていると思えたら、老後もとてもワクワクできます。

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「何を夢物語みたいなことを…」と思われるかもしれないけれど、たとえば一昔前にはシニアが若い世代に混ざって洋服を買うことなんて考えられませんでした。

でも今は、UNIQLOが登場したことによって、おじいちゃんから10代の女の子までみんな、UNIQLOで洋服を買って、装いやファッションを楽しんでいます。

大学などの教育機関もそんなふうになっていったらいいなあと。

そんなことを考える今日このごろです。

いつもこのブログを読んでくださっている皆さんにとっても、今日のお話が何かしらの考えるきっかけとなったら幸いです。