最近よく思うのは、わざと「開発しない」が、リープフロッグ現象を体感できる唯一の方法だなあと思います。

具体的には、空いている時間を「換金」しない、その勇気を持つこと。

換金してしまうという打ち手は、「開発」することと同義だから。

自分に合った波が来たときに、より遠くに飛ぶために、下手に動きすぎることなく、文字通りカエルのように淡々と力をためておくこと。

そのために、「自由な時間」「心理的な余白」を日常的にしっかりと確保しておくことが、2020年以降ドンドン重要になってきているなあと感じます。

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この点、今から10年ぐらい前までは「忙しいひとに仕事を頼んだほうがいい」というようなことがまことしやかに語られていました。

「忙しい人ほど仕事ができる」と「忙しい」が勲章のようになっていた時期もありましたよね。

もしかしたら、今もそのように語られている業界があるかもしれません。

しかし、もう間違いなくそうじゃない。忙しいことが完全に裏目に出てしまっているような状態だと思います。

世の中の進む方向性がはっきりしている場合には、忙しいほうがいいのです。集まる仕事がドンドン掛け算となっていきますからね。

でも、半年後先の未来なんて、本当に誰にもわからないのが現代です。

数ヶ月ごとにその風向きや潮目が変わるような状態で、半年後の予定が決まってしまっていたら、それこそ完全に身動きが取れなくなってしまう。

半年後に決まってしまっている「仕事」を有言実行しないと、社会的な責任を取らされるというような立場にいちゃいけないのです。

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本当の意味で、個人でリープフロッグ現象を体感したかったら、「何もしない」が現時点での最適解であるなあと強く思います。

ただし、文字通り「何もしない」というのは人間が生きている限りは不可能ですから、何かしら行動をして自らの空白を埋める必要が出てくる。

じゃあ、一体何をしていればいいのか?

この点、僕はそのあいだに「空間的にも、時空的にも旅をしておく」っていうことが、ものすごく重要な経験だと思っています。

具体的には、全国各地を旅してみること、そして空いている時間は淡々と読書に費やすこと。

それが一番良い形で空白を埋められる方法なのではないかなと。

もちろん、その経験がすぐには役に立たなくても、後々になってボディブローのように効いてくる。

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さて、僕がとても大切にしている言葉のひとつに「ちょっと前が、いちばん古い」という言葉があります。以下のブログでも引用していますが、古賀史健さんの言葉です。

参照:「インスタ映え」と「バーバリーチェック」。

きっと今ならSaaSのスタートアップなんかがそれに当たるはず(携わっているひとがいれば、ごめんなさい)。

「換金できる」≒「すでに結果が出るとわかることに従事する」っていうことですからね。

つまり、いつまでたっても「数分だけ遅れた時計」となってしまうのです。

そうではなくて、いっそのこと止まってみること。

これは完全に余談ですが、僕が山陰地方、特に出雲や石見銀山あたりが好きな理由は、あのエリアは意識的に止まっているからです。奈良もそうですね。

ゆえにその時計の針が、いま少しずつ合い始めているのも非常に興味深い出来事だなあと思います。

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歴史の中で、江戸幕府が倒された後、それでも日本が欧米列強の植民地にならずに急速な発展ができたのは、江戸時代の間、ずっと鎖国のような状態にあって(※現在は鎖国とは言わない)、ずっと力を溜め込んでいたからです。

具体的には、明治政府が生まれたタイミングで、司馬遼太郎が『この国のかたち』の中で語っていたように「配電盤」のような役割を担えるだけの人材が各地で育っていて、彼らが一気に東京に集まったからだと思います。

つまり、リープフロッグできるだけの人間的な素養が間違いなく醸成されていた。

ハードは何一つ開発してこなかった日本だけれども、それを司る「人間力」は欧米諸国に引け劣らなかったということなのだと思います。そのあたりは明治時代に書かれた「代表的日本人」「武士道」「茶の本」あたりを読むと非常によくわかると思います。

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なにごとも塞翁が馬、先行きが不透明なタイミングでは換金できるような形で、自分の大事な時間を費やしてしまわないことは非常に大事なことです。

そうすると、必ず後ろからまた時計の針がやってくる。

空間的にも時空的にも旅をしていると、それが手にとるようにわかるようになります。そのときにピョンと飛び超える勇気を持つこと。

そのためには、FOMOの感情に支配されないことがものすごく大事なことだと思います。乗り遅れちゃいけないという気持ちが、一番後追いすることに拍車をかけてしまうことは間違いないのだから。

淡々と、いまの自分が成すべきことを成す、それだけです。

いつもこのブログを読んでくださっている方々にとっても今日のお話が何かしらの参考となったら幸いです。

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