現代は、ネット上に転がる軽薄短小のコンテンツが大人気。

とにかくスキマ時間に消費しやすいものが尊ばれます。

具体的には、TwitterやYou Tube、Tik TokやVoicyなど最初から文字数制限や時間制限のあるコンテンツが好まれている。

一方で、読書や映画、オーディオブックなんかの重厚長大なコンテンツは敬遠されてしまいがち。

このような重厚長大なコンテンツが気になってはいるけれど、なかなか手を出せないと語るひとたちにその理由を聞いてみると「◯時間と表示されると一気に気持ちが萎えてしまう」のだと。

しかしそんな方々に、一日どれぐらいTwitterやYou Tube、Tik TokやVoicyに費やしているのか聞いてみると、その合計時間は重厚長大コンテンツの一本分と大して変わらない。むしろそれよりも、圧倒的に長かったりもします。

つまり、軽薄短小のコンテンツは単純に表示されている時間が細切れになって見えているだけだったりする。

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ネット上に存在しているそのようなインスタントなコンテンツに対して自らが満足できているうちは、それでも全く問題ないかと思います。

しかし一方で、なんだか思考が深まっていかないなあと徐々に不満を感じ始め、そんなコンテンツ消費のあり方に虚しさを感じ始めたら、やっぱり重厚長大なコンテンツに取り組んでみることは必須だと僕は思います。

では具体的に、どうすれば重厚長大のコンテンツにも気軽に向き合えるようになるのでしょうか。

平成生まれ世代にとっては、ネットのコンテンツがあまりにも身近すぎるがゆえに問題となります。

大事なことは、軽薄短小のコンテンツで気持ちがのってきたら、すぐに重厚長大なコンテンツに移れるように、最初から特定のストックを準備しておくことだと思います。

僕自身も準備体操のような気持ちで、ネット上に転がる軽薄短小のコンテンツを一通り巡回してみることがよくあります。

しかし、それもあくまで「今からインプットしますよー」と自らに対して合図を送っているに過ぎません。

そこで気持ちがのってきたら、すぐに本当に取り組みたかった特定の本やオーディオブック、ドキュメンタリー映画などにスライドしてしまう。

この時になって何を読もうか、何を観ようかと選び始めるのでは遅すぎる。選ぶことに全ての意思力が費やされてしまって、元の木阿弥です。

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あとはもうひとつ大事なことがあるとすれば、最初から目標自体を極端に短くして、細切れ覚悟で取り組むことだと思います。

長時間の目標設定をしてしまうから、すぐに挫折してしまう…。

勉強が得意なひとも最初から「1日、6時間勉強しよう!」なんて無茶な目標は絶対に立てません。そんな目標を立てた瞬間に盛大に失敗することを理解しているからです。

そのかわり「最初の5分間」に徹底的にこだわっている。5分間だけでも机に向かおうとか、5分間だけでもページをめくってみようとか。

そうやって自らの内側でドライブが自然にかかるのを待つ。5分間だけだと思えれば、素直に向き合うことができますからね。

そのうちに、「いまここ」だけに集中し、夢中になって時間を忘れていたら、結果的に6時間以上取り組んでいたというパターンを繰り返しているように思います。

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大事なことは、最初から膨大な時間を想定して絶望してしまわないこと。

「5分間だけ集中する」そこでドライブがかからなければ、本当にそのまま5分間でフェードアウトして、また軽薄短小のコンテンツに戻ってもいいのですから。

最初の入口を少しだけ工夫すれば、本当に出会いたかった重厚長大なコンテンツにも出会えるようになってくるかと思います。

いつもこのブログを読んでくださっているみなさんにとっても何かしらの参考となったら幸いです。

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