最近、言葉にも力(エネルギー)があるなあと思うようになりました。


言葉にも必ず、力む(りきむ)部分があるのです。

発信者がどこを強く意識しているのか?

本人が無意識のうちに思い込んでいるところ、それが力む部分として言葉の中に必ずあらわれているのです。

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他者と対話するときに、この力む部分を発見し、そのエネルギーを素直に流してあげればいい。

それだけで対話というのは、非常にスムーズに進むものだなあと感じるようになりました。

これが近年、「説得」ではなく「傾聴」が持て囃されている理由でもあるような気がしています。

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こちら側が説得力のある話をしようとしてしまうと、その力む部分を発見しにくい。

そうではなく相手の言葉をつぶさに観察して、

「ここに力が入っているなあ、それをこっちに流すとお互いの心がより楽になるかもしれないなあ」そうやって相手の言葉の中に含まれているエネルギーをうまく活用させてもらって、相手自身の発見を促していくようなイメージです。

それだけで十二分に、相手にとって価値のある対話になるはずです。

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じゃあ、そのためには具体的にどうすればいいのか?

それが今日のタイトルにもあるとおり、誰かと対話する前に必ず一呼吸置いて、「今から心を合わせにいきます」と意識すること。

オンラインでもオフラインでも、誰かと会うときには必ず事前に3分でもいいから何もしない時間をつくって、「今から相手と心を合わせにいきます」と自覚的になること。

イメージとしては、それまで自分のリズムで無意識に続いていた呼吸を、何度か深呼吸してニュートラルな状態に戻し、相手の呼吸のリズムに合わせにいくようなイメージです。そうすると、心も自然と合わせやすい。

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抽象的で、一見するとスピリチュアル要素も強いお話に思えるかもしれませんが、僕はこれを意識するようになってから、他者との対話がとっても楽になりました。

「自分が何かおもしろい話(相手に役立つ話)をしなければいけない…!」そんなプレッシャーを感じることなく、スッと対話に入っていけるようになったのです。

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武術だときっと、合気道のような感覚に近いのだと思います。

相手の言葉の力む部分を発見し、言葉の中に含まれるエネルギーを自然な方向へと流してあげる。

ぜひみなさんも一度試してみてください。言葉の「力む部分」が直観的に掴めるようになると、他者との対話がとっても楽になりますよ。

ポイントは「自分らしくあろう」として、自分の言葉の力に意識を向けすぎないこと。「自分らしさ」なんて必要ないと思って肩の力を抜いちゃうぐらいが、逆にちょうどいいのかもしれません。

いつもこのブログを読んでくださっている皆さんにとっても今日のお話が何かしらの参考となったら幸いです。