昨日、下記の動画を観ました。



何度かこのブログでもご紹介している伊藤塾塾長・伊藤真さんのお話です。

この動画の中で語られていた、「従来のミスターアベレージに適した社会づくり」の話がとても興味深かったです。

ーーー

今の社会は、ミスターアベレージ(平均的男子)に合わせてつくられた社会であり、障がい者や社会的にマイノリティの人々は、必ずそこから溢れてしまうような設計になっていたのだと。

だからこそ、それを「福祉モデル」によって一度排除されてしまったひとを再度福祉的な観点によって救済しようという流れが、これまでの社会のあり方だった。

しかし、昨今はこの「福祉モデル」から「人権モデル」に移り変わってきている。

そもそも最初から「排除そのものをなくせ!」と求めることができるようになり、世界の潮流がその方向に変わってきているのだと。

詳しくはぜひ動画をご覧ください。



ーーー

このように聞くと、これまでの世界のほうが間違っていたように感じてしまいます。

でも、きっとそうじゃない。

そもそも政治とは、希少資源の分配をどうするのかというお話です。

「最初から全員を救いたい」と誰もが願うなかで「でもリソース的に考えて現実的に不可能だ」という状況下のもと、

「では、何から順番に救っていくと結果的に全員が救えるのか?」が問題となり、その優先順位づけこそが政治の役割だったのだと思います。

その中で、まずは世間のマジョリティである平均的男子に最適化して、国家を発展させることを選んだことは当時の判断として正しかったのだと思います。

ーーー

しかし、現代はもうその限りではない。

社会の仕組みも大きく変化してきて、マイノリティの人々を最初から排除しなくてもよい世の中になってきている。

にも関わらず、前例主義のもと「前例がないから、許容できない」という形式的な対応が至るところで起きてしまっている。

本来、その行政や大企業側の判断に対して「ノー」を突きつける役割だったはずの私たち国民側も、

従来の「福祉モデル」が当たりまえの世の中で生きてきてしまったがゆえに、自然と身につけてしまった偏見や偏った価値観から抜け出せない。

だからこそ「分際をわきまえろ」と言った誤ったメッセージをマイノリティの方々にSNSなどを通じて直接ぶつけてしまう。

ここが現代の一番の問題だと僕は思います。

ーーー

「希少資源を正当に分配する」という名目のもとに行われていたトレードオフの関係にあったものが、すでにもうトレードオフではなくなった。

だからこそ最初の趣旨目的に今こそ立ち返り、その仕組みと価値観だけがそのまま残ってしまっている世の中を変えていかなければならない。

特に「平均的男子」であると自覚のある者は、社会的マイノリティの人たちの犠牲のもとに他人よりも早く行かせてもらったわけだから、先に行って帰って来るぐらいの気概が必要になってくるのだろうなあと。

ーーー

生まれてからずっと福祉モデルの社会の仕組みの中で生きてきた僕らにとって、この事実に対して意識的に気づいていくことは非常にむずかしいことだと思います。

それは天動説と地動説ぐらい、ガラッと世界の認識を変えなければならない。

これも他者と対話していことで初めて気付ける部分も多分にあると思います。

このWasei Salonの中では、このようなテーマも積極的に対話していくことができたらいいなあと思っています。

自分の中にある無意識の差別や偏見に対して自覚的になることで、自らの誤った観念からも救済され、一人でも多くのひとがより暮らしやすい世の中にしていくために。

いつもこのブログを読んでくださっているみなさんにとっても、今日のお話が何かしらの参考になったら幸いです。

ーーー

4月に開催されるWasei Salonの外部向けイベント兼体験会はこちらです。