なにか新しい組織を立ち上げたとき、ひとは必ず周囲の人たちに助けてもらうことになります。

じぶんひとりの力では、組織や集団を大きくしていくことは不可能です。

そうやって必ず多くのひとに対して負い目(負債感)を抱えながら前に進んでいくことになる。

何か新しいことを始めるときの宿命だと思います。

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その結果、その負債感に居心地の悪さを感じて、「早く自立しなきゃ、依存先を減らさなきゃ、いつかこの恩を返さなきゃ!」と思うようになるわけです。

具体的には、一刻も早くを他者の手助けを必要としない組織になろうとする。

そして、実際にある程度期間が経過し、経済的にうまく回り始めると、どんどんまわりの人たちに恩返しをして負債(感)を全て返済してしまう。

これが新しく何かを立ち上げて、うまくいくパターンのひとつです。

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でも、そうすると不思議なことに、しばらくするとまた閑古鳥が鳴き始めるのです。

その理由は単純で、恩返しされてしまい関係性が断ち切られてしまった結果、まわりのひとたちはもうそれ以降あなたを応援する必要(必然性)がなくなってしまうのです。

だからこそ、最近よく思うのは、組織や団体においても、「真の自立」とはどんどん依存先を増やして分散いくことなのだろうなあと。

この話は、障がい者の自立の場面でよく語られるお話ではありますが、組織や仕事においても全く同じことが言えると思うのです。

何か新しい組織や団体を立ち上げたとき、本当の意味で全力で取り組むべきは、周囲で応援してくれる人たち(依存させてもらっているひとたち)の数を増やし、どうすれば依存し続けることができるのか、を考えることです。

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でも、そんなことできるわけがない。

なぜなら、相手に「迷惑」をかけてしまうと感じるから。

相手にとって迷惑(重荷)になってしまったら、嫌われてしまう、疎まれてしまう、そう考えてしまうはずです。

それは紛れもない事実ではあり、でも一方で、迷惑につながらなければ依存関係は決して悪いものではないはずです。

だからこそ、意識するべきは一刻も早く自立することではなく、「あなたから依存されればされるほど、その人にとってメリットがある」という設計(状態)にするためにはどうすればいいのか、を考えること。

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「依存」という言葉があまり良くなければ、「頼る」でも構わないと思います。

頼れば頼るほど、明確にその人にとってメリットがある状態を設計することさえできれば、依存関係にプラスのスパイラルが発生していきます。

もちろんそのメリットは、金銭的なメリットに限らず、相手の人的資本や社会資本の増加に寄与するようなことでも構わない。



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そうやって、自己をある種の踏み台にしてもらって、自分が依存すればするほど、より一層まわりのひとたちが幸せになっていく仕組みをつくること。

それが「真の自立」であり「おかげさま」ということなのかもしれない。

そんなことを考える今日このごろです。

いつもこのブログを読んでくださっている方々にとっても今日のお話が何かしらの参考となったら幸いです。

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