「働く」において、今年は大きく分けてふたつのパターンにわかれたと思います。

ひとつは、コロナで減ってしまった売り上げや客足をなんとか回復(継続)せねばと躍起になったひと。

彼らは、緊急事態宣言後、何事もなかったように以前と同じスピード、いやそれ以上に遅れた分を取り戻そうとして、スピードを上げて加速させてきました。

一方で「もう以前と同じ世界には戻らない」と現実をしっかりと見定めて、腹を据えてちゃんと立ち止まって、ゼロから考えたひともいます。

彼らは怖くても、無駄なもの、余分なものをできる限り削ぎ落として、自己の内側を整理し、これから新たにスタートし直そうとしています。

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この点ぼくは、後者のタイプのひとに、今こそエールを送りたい。

今年一年で大きくデトックスした感覚が自分の中にあるかどうか、それはとても重要な要素だと思います。

これほどまでに自己と向き合い、無駄なものを削ぎ落とすことに最適だった年もなかなかなかったと思うのです。

何度もこのブログに書いてきたように、2021年以降に、これは大きな差となってあらわれてくることでしょう。

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そして、後者のタイプの人たちは今、

「さてさて、これからどう生きていこうか?」


そんなことを考えはじめているはずであり、きっと今の悩みはそこにある。

こんなタイミングだからこそ、僕は国内の「一人旅」をオススメしたいなあと思います。

僕自身も、今年の下半期は、淡々と静かにひとり旅を続けてきました。

そこで気がついたことは、日本には数多くの先人たちの足跡が、今もしっかりと残っているということ。

それこそ、「置き手紙」のように、あなたがその場を訪れるのをいつまでもゆっくりと待ってくれている。

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この国は、これまでも何度も疫病、災害、飢饉、戦争など、似たような危機を繰り返し、先人たちも同じように悩んできたようです。

そしてそのたびに、何が生きるうえで本当に大切なことなのかを自らに問い、これからどう生きていこうかを必死で考え抜いてきた。

そして、そこで得られた気づきをもとに、大きく舵を切って、成功してきたひとたちが日本全国に眠っています。

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彼らの軌跡は、いまの僕らに大きな示唆を与えてくれる。

死人に口なしというように、現代のインターネット上では決してバイラルしないこと、もう目立たない足跡であり、とても古めかしいことでもあるかもしれません。

でも、とても力強い一歩の足跡。

それは現地を実際に訪れてみて、何百年、何千年も前から変わらない、彼らも見たであろう同じ景色見ながら、それを肌で感じない限りは伝わってはこないものだと思います。

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きっともう、残された時間も短いでしょう。

年明けぐらいから、これから僕らが乗るべき、2010年代に存在しなかった新たな波も、少しずつ生まれてくるはずです。

GOTOトラベルが継続すると言われている来年の6月ぐらいまでが、ひとつの節目となるのかもしれません。

残りの半年で、何を極限までそぎ落とし、何を新たに自己の中で発見することができるのか。

いつもこのブログを読んでくださっているみなさんにとっても、そんなことを考えるきっかけとなったら幸いです。