先日、こんなツイートを見かけました。

このお話はとっても同意です。(プラスするとすれば、人体の内部、バイオハックの分野も次の10年には大きな可能性があると思います)

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さて、このツイートだけを見ると「じゃあ自分は環境問題かな」って思うひとがかなり多いかと思います。

なぜなら、一番真っ当そうに見えますからね。

ワンピースの海軍のように背中に「正義!」って書いているような感じがする。

でも実際は、一番真っ当そうに見える環境問題が「魑魅魍魎の世界」で、激しく他者を罵り合う世界になっていくのだと個人的には思っています。

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思うに「環境問題」に取り組んでいる人たちは、「自分は仮想空間みたいに怪しくないし、宇宙と違って地に足もついているし、地球や人類のために真っ当なことをやっている。自らを人生を犠牲にしてまで」と自分の価値観が圧倒的に正しいと信じてしまいがちです。

だからこそ、他者を徹底的に批判できるし、正しさのためなら他者を罵ってもいいと信じてしまうのでしょう。

でもやっぱり、それは以下のブログでもご紹介した吉本隆明さんの「いいことをしているときは、悪いことをしていると思うくらいでちょうどいい」というお話にもつながると思うのです。

参照: うしろめたさの効用。

養老孟司さんはよく「自分が正しいと思っているバカが一番困る」と仰っていますが、本当にそのとおりで。

ゆえに自分の場合は、仮想空間の世界、新たな「生態系」をつくることに対して、次の10年は全力でコミットしていきたいと思っています。

(「生態系」についての詳細を知りたい方は下記のPodcastを聞いてみてください)
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仮想空間のような怪しい境界付近の世界というのは、他者を罵倒することもなく、業界全体を盛り上げていこうとする人達が集まっている世界なので、ストレスも少なく本当に楽しいです。

そもそも論として、ここではお互いに助け合って生きていかないと生きていけない世界です。

目のまえの相手を抹殺するべき「邪魔者」ではなく、お互いに手を取り合う「協力者」として見立てないとやっていけない。

猫の手も借りたいと思っている業界と、選民思想がむき出しで一人でも多く邪魔者を蹴落としたいと思っている業界、どちらに自分の居場所が存在するか、普通に考えてみればその答えは明らかなはずです。

ゆえに、いつの時代もそういった怪しさ溢れて、浮足立つ業界から次のイノベーションが生まれてきているのでしょうね。それはある種の必然なのだとも思います。

そこに集う人たちは、絶対にお互いに協力し合いますから。

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だけど、いつだって大通りを歩く人たちはこちら側を「危険」だと叫びます。

親や学校の先生も、境界付近に行こうとすると必死でとめてくるでしょう。「やめなさい、そんな危険な場所にいくのは!」と。

そして、徒党を組んで否定してくる。

その大衆心理は以前、Wasei Salon内でも読書会を開催した『普通がいいという病』の中にも明確に書かれてありました。
もちろん、境界付近は同時に無法地帯でもあるわけなので、詐欺師だったり、なんのためらいもなく人を傷つける悪人だったり、有象無象の人々が集まっていることは間違いありません。

でも、それは地球の歩き方と一緒で、「境界の歩き方」を事前にちゃんと理解しておき、本当に危ういところにさえ決して近づかなければ、リスクは最小限におさえられます。

それは海外旅行と全く一緒。

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誰も近づかない秘境で出会う人ほど圧倒的におもしろいのは、旅とまったく一緒だなあと思います。

丸の内や霞が関などに生息していて、いかにも「私はまっとうであり、まともです」という顔をしているひとたちのほうが、よっぽど危ういよなあと僕なんかは思います。

このことに対して本当の意味で気づけるようになってからは、境界付近を堂々と自信を持って歩めるようにもなりました。

これからも境界付近に生息している、完全に怪しいと思われているひとたちと共に、楽しく充実した人生を送っていきたい。

これは、水木しげるさんが一生をかけて描こうとした世界でもあると思います。
いつもこのブログを読んでくださっている方にとっても、今日のお話が何かしらの参考となったら幸いです。