みなさんこんにちは。三浦です。お元気ですか?

僕は、毎度相変わらずですが、ずいぶん元気です。ずいぶん寒くなったね〜。北海道に住むお母さんに連絡したら、今年はどうやら、ストーブを焚くタイミングが例年よりもずっと早かったのだそう。ストーブを「焚く」って、北海道の方言っぽいな。僕はストーブやエアコンのあったかさが苦手なので、服で暖かさを保っております。それもファッション。

さて、11月の購入品紹介にまいりましょう。今月は6着の洋服を購入しました。初めてお邪魔した古着屋さんでの購入だったり、もともと大好きな下北沢の老舗古着店での購入だったり、さまざま愉快な買い物ができました。ぜひともご笑覧くださいませ。ちなみに先月の購入品ブログは、こちら。ホントにめちゃくちゃ服買ってるんだな。2024年11月19日の段階では133着だった。とんでもねぇって。
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1. NIKE ACG Half Zip Knit
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センターにブラックの一本線があしらわれた、ハーフジップのセーター。プラダやアルマーニのようなメゾンブランドが作っていても全然おかしくないぐらいのムードが漂ってる。それを『NIKE ACG』が作っている点、ガッツリ心を奪われてしまった。

NIKE ACGとは、1990年にスタートしたNIKEのアウトドアラインのこと。アウトドアシリーズから、こんなにも静謐なモードのテイストを感じさせるアイテムが出ていたなんて、なかなか信じられない。

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ただ、よく見ると、フリーダムスリーブの仕様を取り入れて腕の可動域を広げていたり、各所に切り替え(肘のものがとても好み)を施して身体の動きをスムーズにしようと努めていたりと、アウトドアユースを意識した身体設計にやさしい作りが垣間見える。アクティブウェアが備えるモード性。それが本当におもしろいなぁと感じた。こういう服ばかり着たい。僕はめっきりインドア派だけど。

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2. 70s Prest-Rite Printed Flannel Shirt(Dead Stock)
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糊が残ってパッキパキのデッドストック、プリントネルシャツを購入。下北沢の老舗古着屋『hickory』にて見つけた一着。これは相当気に入ってる。「あの頃憧れてた先輩たちが着ていた服みたいだなぁ」と思った。古着屋の前でたむろしてタバコ吸ってた中に、こういうネルシャツをだらだら着ていた人、間違いなくいたはず。

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白の裏地にチェック柄のプリントが染み込んでいる様子を見ると、なぜかものすごく心を惹かれてしまう。ふつうに着て、ふつうに洗濯して乾かして、ずっとふつうに付き合っていけたらいいなぁと思う。ふつうの秋の服。とっても好き。早く柔らかな風合いにならないかなぁ。

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3. 60-70s Mohair? Wool? Zip-up Cardigan
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とってもお洒落なジップカーディガン。ごくごく浅いVネック(ほとんどクルーネック)の仕様が好みだった。こちらも同じく、下北沢の『hickory』にて見つけた一着。これを手に取ったとき、店員さんが一切の言葉を発することなく、ただただゆっくり頷いてた。話を聞いてみれば『それ、絶対お兄さんに似合うと思いました』と。うれしかった。僕もそう思う。

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肘にはスエードのパッチを取り付け、前身頃右下部分にはジップポケットを取り入れている。しかもジップの部分には、肘と同じスエード革を使うこだわりも。100点です。こういう服を着たかったんだ。こざっぱりしたナイロンアウターの内側に忍ばせたい。かなりの頻度で、そうしてる。

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4. Levi's 66 Chain Blue Jeans
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66後期のリーバイスを購入。パッチが外れており、内側のタグも掠れて見えず、品番が何なのか判断もつかない。ボタン裏は6、エルパソ工場製。それだけがわかる。たぶん思いっきり裾上げされてるはず。レングス30表記にもかかわらず、くるぶしはもちろん、スネまで見えるほどの短い丈になってる。ユニークだった。

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幼き頃、お母さんから『またつんつるてんのズボン穿いて!』と小馬鹿にされたのを思い出す。あの頃と同じくシューレース(靴紐)をベルトとして見立てる形で着用したい。シルバーのレザーシューズなんかを合わせるのも楽しい。サイドの布が余って縦のシワが出てしまうのも、当時と同じで懐かしい感じ。いい加減もう少し太ろうと思う。太りたい。

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5. 1972's Swedish Army M-59 Field Jacket
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軍モノなのに、サックスブルー。それを「なんとなく奇妙だなぁ」と思ってしまう自分の感覚がおもしろくて購入。1960年代に支給が始まったというこちらの一着、僕が購入したのは1972年支給の品とのこと。スウェーデンの民間防衛「Civilforsvar(シヴィルフォスヴァール)」にて使われていたというジャケット。たまらん。民間品の軍モノ、ハマりそう。

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各所の切り替えには、身体の可動を助ける機能が込められている。やっぱりこういう服が好きなんだ。腕が前を向くような作りもおもしろい。若干Aラインなのも、エレガントでいい感じ。軍モノにエレガンスを見る、その気概が楽しかった。

つくづく、ファッションとは「見立て」のことだなぁと感じる。そこにいつもいつも惹かれている。軍の支給品に対してファッション性を見ること。本来の用途から外れた部分をもって、美として定めようとする、その愉快な努め。ねじれのまなざし。リズムや文脈を、自分の好奇心とセンスでいかようにも変えられる。それを許されているのが、というか許すことこそが、「ファッション」なのだ。ちょっと偉そうだな。ただ、心からそう思う。

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6. Nike Dri Fit Double Full Zip Knit
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とびきり格好良いニット。自分の中のお母さんが「また同じような服ばっかり買って! 同じの持ってるしょや!!」と怒ってる。そんな怒られ方をしたことは一度も無いが。

465294307_2012596979181942_1799745477221992799_n.jpg 682.86 KB似てる似てる。1着目に紹介した『NIKE ACG Half Zip Knit』。似てる。


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肘部分を強調するカラー・素材・織の切り替えがとっても素敵な服。ナイロン98% スパンデックス2%の組成によって、しなやかな伸縮性と心地よい肌ざわりが叶えられてる。めちゃくちゃ気持ちが良い。素肌に重ねても全然ストレスが無く、もはや肌着みたい。

細やかな仕事の数々。こちらは、三軒茶屋の古着屋『the light』にて購入。店員さんは、このニットを手に取った僕に対して『メゾンブランドが出しているようなニットみたいですよね』と言った。その通りだなぁと思いつつ「アルマーニとか、こういうの出してましたよね」と言葉を返したら、すごく喜んでくれた。

『これは想像なので、ハッキリとは言えないんですが、おそらく外部のデザイナーが入ってるんだと思います』と、店員さん。ナイキのインハウスデザイナーではなく、外部のデザイナーによる仕事だろう、との目測。僕もそう思う。本当にカッコいい。わざと全力のビンテージスタイルに合わせるような、突飛なマッチングが楽しいはず。

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7. 50s French Stripe Wool Trousers
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札幌に住んでいた頃の後輩が夢に出てきた。彼は「三浦くん、そろそろフレンチヴィンテージちゃいます?」と、ニヤニヤ笑いながら地面師たちのような表情で話しかけてきた(本編はまだ観ていない)。その言葉にすんなり乗せられ、1950年代のフレンチヴィンテージ、ストライプパンツを購入。めっちゃカッコいい。

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サスペンダーボタンの仕様や、針刺しのサイドベルトパーツ、力布(パンツの裾に靴が当たってダメージを受けてしまうのを防ぐ布)など、丁寧に作られたことがひしひしと伝わってくる。ちなみにブランドのタグは無し。きっとオーダー品なのだろうなぁ、と思ってる。穿くたびに少しだけ緊張してしまうズボン。非常に良い買い物でした。

フレンチヴィンテージだけど、フレンチの文脈とは全然違うアイテムを合わせてみたい。あえてハイテクのスニーカーをマッチさせたり。機能性全振りのアウトドアアイテムとかもおもしろそう。「装い」に振り切ったパンツだからこそ、トップスやアウター、シューズにはあえて「ファンクション(機能)」を全力で持ってくる感じ。おもしろいだろうなぁ。

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8. CABaN Cotton Cashmere Knit? Sweat Shirt?
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日本のセレクトショップ『TOMORROWLAND(トゥモローランド)』が手がけるオリジナルブランド・CABaNより、コットンとカシミヤで出来た生地を使って作られたトップス。これは抜群に良い。パッと見はニットのようなんだけど、着ると、スウェットシャツのような感覚をおぼえる。その「わからなさ」とか「掴めなさ」みたいなものが、本当におもしろい服。

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編地に凹凸ができない「スムース編み」という手法を使って作られた一着。裏地が表地と同じ表情をしてる。この仕様がリッチな着用感を生んでいるのだなぁと感動した。また、アームホール(腕まわり)と身幅を広くとっていることから、たぶん「スウェットっぽいなぁ」と思わされているんだろうと想像する。

服との向き合い方、その楽しさを改めて感じさせてくれた一着です。ちなみに、田中みな実さんも『CABaN』が好きらしい。水を2リットル飲む生活、僕も始めてみようかな。酒を飲んでいた頃なら、おそらくそれ以上飲んでいただろうけれど。『あざとくて何が悪いの?』って、良い問いだね〜。

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以上です。今月も、バッチリ楽しい購買ができました。自分で言うのもアレだけど、このブログ、めっちゃおもしろいな。というわけで、今月の『狂乱的(?)服道楽』は終いです。読んでくれてありがとうございます。

来月(もう今月か、すごい)で2024年も終わり。特に年末には「ベストバイ企画」みたいなものがドンドン台頭してくるはずですが、僕にとっては、全部が「ベストバイ」です。もれなく全てがベストバイ。このブログのタイトル、「狂乱的(?)服道楽」じゃなくて「もれなく全てがベストバイ」にすりゃ良かったかな。ちょっとダサいか。