このブログは、Wasei Salonアドベントカレンダー企画「この1年の働くを振り返ろう」のエントリーブログになります。



2022年の働くを振り返ったとき、僕は「暮らす」が切り離せないことに気がついた。というのも、東京から鞆の浦への「移住」という大きなイベントがあったからに他ならない。

結婚し、子どもがうまれ、移住をする。
この数年で大きなライフイベントと言われるものを一気に体験させてもらった。

そんな時、僕が大事にしたのは「働くのバランスを取る」ということだった。



フリーランスとして働いているので、どれほどの時間とエネルギーを働くことへ費やすのか?を、自分の意思でコントロールすることができる。それこそが、現在地における大きなメリットだと思っているので、その恩恵をフル活用することにしている。

具体的には、子どもの面倒を見るときは仕事を入れなかったり、地域との関係性構築の優先度を上げたい期間は毎日数時間そこにエネルギーを費やしたり。

実際に移住する前から、なるべく働くのバランスを取ろうと意識はしていたけど、結局リソースが空けばどんどん新しい仕事を入れて、それなりに稼ぐことを優先していたように思う。なんというか、それなりの稼ぐをしないと不安だった。

今もその感覚は手放せたわけではないけど、金銭的な価値ではないものを明確に優先できるようになった気がしている。



地域との関係性などはまさにそのひとつ。

友人が鞆の浦に遊びに来てくれたら、なるべくアテンドするための時間をつくる。場合によっては、一日以上をかけてまちを案内している。移住してから40人以上の友人が遊びに来てくれた。本当にありがとう。

これも金銭的ではない価値、いわゆる「ソーシャルキャピタル」を優先している状況なんじゃないかなと思っている。


ソーシャルキャピタルとは、信頼や規範、ネットワークなど、社会や地域コミュニティにおける人々の相互関係や結びつきを支える仕組みの重要性を説く考え方のことです。日本語では「社会的資本」「社会関係資本」と訳されます。

引用:【ソーシャルキャピタルとは】人々の関係性や繋がりは組織の重要資源【ソーシャルキャピタルとは】人々の関係性や繋がりは組織の重要資源 


なぜそれができているのか?と考えたとき、いくつかの理由が思い浮かんでいて。

ひとつは、僕がコミュニティを生業としていて、関係性の資本などの価値が明確にイメージできて信じることができるから。

ひとつは、地域と自分の関係性を築くいい機会になるから。

ひとつは、東京を離れて、いつでも会えたひとたちと、この時にしか会えなくなったから。



最近、ときどき目にするのが「会いたい人には、会える時に会った方がいい。」という言葉。

震災が増えたり、オンラインファーストの世界になったりした現代だからこそ、リアルで会うことの価値を見つめ直しているひとも少なくないと思う。

もちろん僕もそのひとりで。
東京から物理的距離が生まれたからこそ、よりその事実を強く認識している。

生きているなかで、あと何回会うことができるのだろう?

そう考えてみると、そんなに多い数ではないことに気が付く。人によっては、1回あるかないかということも全然ありえる。

そうなったとき、僕は働くに軸足を置きすぎないことも大切だなと思うようになった。

自分の人生を納得したものにしていくためにも、人生と働くと暮らしのバランスを考えて、それを実践することは大切なことなんだなと。

2022年の働くを振り返っていると、そんなことを再認識させられた。



少ししんみりした感じになってしまったけど、今後について考えていることも最後に置いておきたい。

ここまで書いてきたことを客観的にながめると、働くと暮らしやつながりを切り離しているところがあるのを感じたので、これをどんどん混ぜ合わせていきたいと思っている。

今もそれなりに混ざっているような気もするけど、どんどんその純度を高めていきたい。

まちに関わることや誰かの架け橋になることなど、一見働くではないことも全部働くにつながっている状態をつくること。これが、僕なりのバランスが取れた状態だと思う。となると、バランスを取るというのは、比重のことではなく、循環・流れをつくることなのかもしれない

なんだか自分のなかで腑に落ちたので、今日はこのへんで。
それでは!


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