今って、目の前にあるネガティブな事象に対して、一刻も早くポジティブ変換しなきゃ!と意気込むひとが増えています。



それ自体はとても良いことだと思いつつ、「これはどうにかできないかな…?」と首を傾けたときに、焦らないことは同じぐらい重要なことだと思います。

言い換えれば、答えをすぐに出そうとしないこと。

なぜなら、一刻も早く答えを捻り出そうとすると、誤った答えにつながりかねないし、なによりも「答えを出すこと」に対して執着をしてしまうから。

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心がそんなふうに焦り始めると、損得勘定の議論に巻き込まれやすくなってしまいます。

「同じようなモヤモヤを抱えていたあのひとは、◯◯という方法で劇的に変わった。にも関わらず、私はうまくいかないままだ。」

そんな嫉妬や取り残される恐怖を見える化させやすい世の中だからこそ、本屋にはそんな焦っているひとたちをカモにしようと、インスタントに解決できそうな煽ったタイトルのビジネス書が多数並ぶ。

ネット上には焦ったひとたちがリツイートし、いいね!を押しまくった情報が、有料無料問わず至るところに溢れ返っています。

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インスタントであればあるほど、わかりやすければわかりやすいほど、広く世間に拡散されていくのが今の世の中です。

でも、そのテクニックによって本質的な解決はきっと望めません。

それは、いまも多くのひとが生きづらさを抱えて毎日を過ごしているのが、何よりの証拠です。

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こんな時代の中で必要な態度は決して焦らないこと。焦ってしまうことが、一番足をすくわれるから。

わからないことをわからないままにしておく勇気や心の余裕が生まれれば、簡単には騙されなくなるでしょう。

そして、その悩みはいつか自然と解決される日がやってくるかもしれない。

もちろん、そんな日は一生やってこないまま死ぬかもしれない。

でも、やっぱり焦らない。

「一刻も早くこのモヤモヤをなんとかしなきゃ!」というストレスから解放される、それだけでも十分に儲けもんだと思えるようになりたいものです。

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これって、お金における損得勘定で考えると、とても分かりやすいかと思います。

PayPayなど大規模なポイント還元キャンペーンのために欲しくもないものを買っているひとが今はすごく多いです。

また、食べたいわけでもない牛丼をタダで食べるために何十分も列に並ぶひともいる。

その人たちは、たしかに金銭的には得をしているのかもしれない。

でも、根本的なお金の悩みから解放されているわけではないですよね。


むしろ、資本主義の泥沼により一層ハマってしまっている。

その滑稽さに、とても近い。

それが今は、感情面や「生きづらさ」というテーマでも全く同じようなことが起きているような気がするのです。

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『お金と人のないしょ話』の最新回で、F太さんと対話しながらそんなことを考えました。

https://twitter.com/hirofumi21/status/1366252168689324036?s=20

焦ることから距離を置き、まずはちゃんと自己を取り戻す。

話はそれからだと思います。

いつもこのブログを読んでくださっているみなさんにとっても何かしらの参考となったら幸いです。

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