昨夜、「大人の自由研究」中間報告会が開催されました。

イベントの経緯はこちら


参照:夏休みも近いし、みんなで「大人の自由研究」やりませんか? | Wasei Salon https://wasei.salon/blogs/cde417cc17ba

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僕もメンバーの皆さんと一緒に、自分の自由研究の中間報告をしてみました。

僕のテーマは文字通り、「自由」に「研究」した結果、9月の最終発表会のタイミングで、自分が何に興味を持っているのかを知りたいという少し特殊なもの。

7月に開催された研究テーマ発表会のときには「この国の成り立ち」や「仏教」でした。

参照:2ヶ月後、自分はどこにいて、何の影を追っているのか? | Wasei Salon https://wasei.salon/blogs/f5de57396647

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そこで、これらについて少しずつ自分で調べていく中で、結局のところ「日本人はどこからきて、どこへ行くのか」を知りたいのだと自分の中で明確になってきました。

河合隼雄さんの本などを読み漁り、仏教や古事記にヒントがあることを知ります。

なので、まずは仏教から調べ始めました。

仏教の伝来時の日本の様子、

そして空海と最澄という2大スターについて。

また、その後にやってくる鎌倉仏教のムーブメントなど。

最近は禅僧・鈴木大拙の『日本的霊性』を読み、大拙が「霊性」という言葉で言い表そうとしたものが、自分の知りたいものに近いのだとも気づきました。

そこから、法然や親鸞の思想にも触れるようになり、これまで自分が親鸞に対して抱いていた印象が、全くの誤解であったことにも気づきます。

https://twitter.com/hirofumi21/status/1293001223579168768?s=20

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また一方で、古事記や風土記などに代表される「日本の神話」も少しずつ調べるようになりました。

つまり、仏教伝来以前からある日本古来の思想です。(538年に日本に仏教が伝来)

八百万の神々と言われるようなものや、土着の信仰などなど。

余談ですが、手塚治虫の『火の鳥』では、仏教伝来時の、仏教の如来や菩薩たちと土着信仰の神々の戦いのシーンが描かれています。初めて読んだ時は全く興味を抱かなかったですが、いま観るととってもおもしろくて、改めて手塚治虫の凄さが身に染みました。


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また、『100分de名著』の講師としてもお馴染み、玄侑宗久さんと釈徹宗さんの対談本『自然を生きる』を読んでみて、そこにとても興味深い仮説を発見しました。

日本にはもともと「タテとヨコの思想」が流れているというお話。これがすごく面白かった。

タテの思想とは、儒教的な思想。

ヨコの思想とは、道教的な老荘思想。

また、それらは馬(山)の文化と、船(海)の文化とも言い換えられて、それを歴史の中で体現しているのが、源氏と平氏の戦い(源氏が馬で、平氏が船)。

そのミクスチャー文化が日本なのだ、と。

この見立て力はさすがだなあと思い、まさにこのタテとヨコのクロスする点、入り乱れて混沌とするなかで、お互いの均衡状態を保ち続けたながら歩んできた過程にこそ、いま僕が知りたい日本の成り立ちが隠れているような気がしています。

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僕らが現在、歴史の転換点、そのダイナミズムの最中にいることは間違いない。

参照:いま、歴史や民俗学に思うこと。 | Wasei Salon https://wasei.salon/blogs/83c455ee0d84

だからこそ、自分がこの自由研究の中から何を考え、どう行動するのか、それをもっともっと真剣に考えてみたい。

その答えのひとつが、まさにいま運営している「Wasei Salon」というこのコミュニティもそうなのだと思います。

来月開催される最終発表会までに、もう少し「日本人がどこからきて、どこに向かうのか?」について理解を深めつつ、

自分がその上でどのような行動していくのかについて、さらに具体的に考えてみようと思います。