一方で、「足るを知る」という言葉に代表されるように、いまこの瞬間に満足することの重要性も同じぐらい頻繁に語られるお話ですよね。
これらは、一見すると矛盾するように思えます。
僕自身は長い間、この矛盾に対してどう向き合えばいいのかわかりませんでした。
そこで今日は、僕が自分なりにたどり着いたこの矛盾に対する答えを、このブログでも少しだけ書いてみようかなあと思います。
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「実現不可能に思えるような高い理想を掲げること、それが人生においてとても重要なことだ!」
そんな風にハッキリと結果を出してきた偉人たちに言われてしまうと、なんとなくそうだよなあと思ってしまいます。
そして実際に、自分でも何かしらの高い理想や目標を掲げてみます。
でも、もちろんそれは簡単には実現できず、あまりにも高すぎる目標と現在の自分の落差に、次第に嫌気がさしてくる。
そのうち、掲げた目標や在りたい姿も「どうせ自分には実現できるはずなんてない…」と段々投げやりになってきます。
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だから一方で、「あるがままを受け入れて、いまこの瞬間が満ち足りていると実感すること」その重要性が語られています。
何かしら高い目標に挫折した経験がある人は、この考え方に強く共感し、何気ない日々に感謝することの重要性を説いてきます。
でも、その考えを受け入れてしまうと今度は、次第に日々の生活が退屈になってくるんですよね…。
そして結局のところ、どちらが正解なのかがわからなくなってしまい、自分の中でもその答えが曖昧なまま、日々の仕事に忙殺されて、毎日を漠然と過ごすようになってしまいます。
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思うに、与えられている天命や今この瞬間の縁起に対して心の底から感謝しつつ、新たな運命を切り拓いていくことは可能なのだと思います。
いや、本当の意味で「いまこの瞬間が真に完全である」と理解できたときにこそ、次の道が拓けてくるとも言えるのかもしれません。
なぜなら、そうすることで、これから起こってくることも、すべて「真に完全である」と考えることができるようになるから、です。
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最近よく考えるのは、人生において困ったことというのは決して起こらないのだなあと。
なぜなら、目の前で起こった事象に対して、それが困ったことであると判断するのは、自分自身の主観だからです。
想定さえしていなかったような出来事が人生の中では頻繁に起きる、それは間違いないのだけれど、この瞬間は真に完全であると理解することさえできれば、
これから起こることもすべては完全であり、さらに良くなっていくほかないということもきっと理解できるはずなのです。
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このように、一見すると矛盾するように思うことも、実は不可分な事柄であり、
むしろ、この矛盾を同時に受け入れた瞬間から、新たな目標が実現していくフェーズに入っていくということでもあるのかもしれません。
そんなことを考える今日このごろ。
かなり抽象的な話になってしまいましたが、いつもこのブログを読んでくださっている方々にとっても、今日のお話が何かしらの参考となったら幸いです。