最近、やっと過去の本が少しずつ読めるようになってきました。

2〜3年ほど前、自分の中に猛烈な枯渇感を感じて、これはもう一度しっかりと世界を学び直さないとダメだと思い立ち、約1年半ほど前に、できる限り余分な情報を遮断するために今のような「無拠点生活」を始めてみました。

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ただ、そうやって時間と空間をしっかりと整えてみても、あれほど読みたいと思っていた過去に書かれた本がなかなか読めないのです。

時間がないからではなく、著者との対話にならない。

具体的には、呼吸が合わず、歩調も合わないのです。

他者とお散歩しているときに感じる呼吸や歩幅のズレに、一番近い感覚だと思います。

著者からハッキリと「君とは、話が合わないよ」と言われているような気分を何度も味わいました。

だからこそ、自分と同じような呼吸の浅さで書かれている現代の本ばかりに手を出すハメになってしまっていたのだと、ここに至ってやっと気づきます。

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そこでも、なんとか食い下がろうと本を開いて無理やり読んではみるものの、結果的には字面を追うだけになってしまうことも多々ありました。

そんな中、NHKの『100分de名著』や「スタディサプリ」の倫理の授業などは、唯一なんとか自分を繋ぎ止めてくれているメディアだった。

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そして、最近少しずつではありますが、やっと呼吸や歩調が合ってきた感覚があります。

「人が成長するためには暇にならなければならない。」「ひとり自分と孤独に向き合った時間にひとは成長する。」など、

さまざまな角度から孤独の重要性が説かれることがありますが、

これは具体的にいうと「呼吸の深さと、歩調を整えるため」なのではないかと思います。

SNSのスピード感や社会の荒波に飲み込まれている間には、決して到達できない境地。

身体だけでなく、気持ちや心が座らないと本当の意味で本は読めない。

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そうやって腰を据えるまでに、僕は約1年半ほど時間がかかってしまいました。

さまざまな断捨離を終えて、自分の呼吸と歩幅を整えて、やっとリハビリを終えたような気分です。

読書好きなみなさんにとっては、至極当たり前のことかもしれませんが、僕にとっては初めて得られる気づきだったので、このブログにも書き残しておきました。

いつもこのブログを読んでくださっている方々にとっても何かしらの参考になったら幸いです。

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