いまここに、2人の社会人がいるとします。

ひとりは、毎月の収入が20万円、毎月の支出は18万円、毎月2万円の貯蓄ができるAさん。

もうひとりは、毎月の収入が100万円、毎月の支出は110万円、毎月10万円ずつ借金が増えるBさん。

どちらが本質的に豊かでしょうか。

外形的な状況からだけ判断すれば、羽振りの良いBさんのほうが豊かに見えるでしょう。

しかし、本質的に「豊か」なのは、間違いなくAさんのほうですよね。

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ここで金融マッチョなひとは「だったら、120万円稼げるようになったほうがいい。そのためにスキルアップだ!」と主張するはずです。

たしかに、Bさんが毎月120万円稼げるようになれば、立場が逆転するようにも感じます。

しかし、この方法には際限がありません。

Bさんの考え方と習慣(ライフスタイル)が変わらない限り、どこまで毎月の収入が増えたところで、いつまで経っても「足りない、足りない」となるのは明白です。

そして、いつしか限界を迎えてしまう。

もちろん、Bさんの能力の限界もそうですし、そのほかに自然災害や社会情勢、自分自身や家族の健康問題など、突然訪れる不慮の事故によって、強制的にシャットダウンされてしまう可能性もあります。

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このことからもわかるように「豊かさ」は、決して金額の多寡ではありません。

自身の考え方と習慣(ライフスタイル)さえ変えてしまうことができれば、誰だって今この瞬間から豊かになれるのです。

そして、このことに気づければ、お金に限らず、「数値化しにくいもの」であっても、すべて同じ構造だと気づけるはずなのです。

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たとえば、「健康」や「メンタル」なんかもそう。

必要以上に食物を摂取しているから、それを消化するためにジムへ行く。

日々の生活の中にストレスが多いから、それを相殺するために、他者からの愛情を過剰に求める。

でもそうすると、お金も、健康も、メンタルも、足りない(と思い込んでいる)部分を必死で埋めようとして、本心じゃないものであっても構わないから、とにかく手に入れようとしてしまう。

その結果、好きでもない仕事、過度な運動、淫らな愛情に手を染めていく…。

更に各要素が相互に依存しあって、より負のスパイラルへとハマっています。

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だからこそ、増やすことではなく、引くことによって、まずは健全化をはかりましょう。

大きなコップに沢山の水が入っていることが豊かじゃない。

入るところと、出るところを見定めて、コップの中の水が適量か否か、そして常に澱みなく入れ替えられて清らか否かのほうが圧倒的に重要なのです。

この健全化がうまく調整できるようになれば、「本心」ではないものにわざわざ手を出さなくても良くなります。

そうするとますます健全化されていくので、必死で追い求めていた過去の自分が嘘のように思えてくる。

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ここまでくると今度は不思議なことに、勝手に「豊かさ」が増えていきます。

追い求めてもいないのにも関わらず、です。

しかし、これも当然といえば当然のことなのかもしれません。

いつも少しだけ余り、それを投資に回せるようになったり、他者に分け与えることができるようになったりするからです。

そして、これこそが本当の豊かさを手に入れる秘訣なのかもしれません。

いつもこのブログを読んでくださっているみなさんにとっても、今日のお話が何かしらの参考となったら幸いです。