何の名著の回だったか忘れてしまいましたが、以前『100分de名著』を観ていたら、番組内で伊集院光さんが以下のようなことを仰っていました。

“「君だけが特別じゃない」というある意味あたたかさでもあり、「君だけが特別だと思うなよ」というある意味冷たさでもある。”

もう半年以上前に聴いた言葉にも関わらず、今でも毎日のようにこの言葉を思い出してしまいます。

『100分de名著』で紹介されるような優れた作品は、往々にして、この父性と母性の両面が非常にバランスよく備わっているように感じます。

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思うに、理路整然と正論を述べるだけの冷たく突き放す父性だけでは、多くのひとはその意見に耳を傾けることなく、その場を立ち去ってしまうでしょう。

一方で、誰でも優しく受け入れる母性だけだと、多くの人々は集まってきますが、そこには甘えや惰性が徐々に横行し始めて、それが腐敗へとつながってしまいます。


長期的にみると、誰のためにもなりません。

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「理性で考えて、情で対応する」この有名な言葉が示すように、本当にバランスが大事だなあと最近強く実感しています。

こうやって文字にすると、単純明快なように感じますが、これを実生活の中で実践するとなると途端に難しくなる…。

常に、その塩梅を調整し続ける必要があり、そこに明確な答えはありません。

一生考え続ける必要があるのだと思います。悩みのタネとして、生きている限りはずっと付き纏う問題ということなのでしょう。

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その難しさゆえに、ときに絶望してしまいそうにもなるけれど、だからこそ、『100分de名著』で紹介されているような名著をよりどころにしつつ、歴史上の偉人たちの表現を通して、このバランスにおける「考え方」を学ぶ必要があるのだろうなあと。

参照:常によりよい考え方を探し続ける。 | Wasei Salon https://wasei.salon/blogs/bd517286a8a9

そんなことを考える今日このごろです。

いつもこのブログを読んでくださっているみなさんにとっても、今日のお話が何かしらの考えるきっかけとなったら幸いです。