昨年の年始に書いたこちらのブログ。
1年のはじめに考えたいことをまとめた内容もであり、今年も自分で読み返してみました。
そして、このブログに書いた「二の矢を防ごう」という考え方が本当に大事だなと感じます。
ーーー
改めて「二の矢を防ぐ」という話をここでもご紹介してみると、避けられない出来事(=一の矢)が刺さったあとに、自分の過度な反応によって、追加の苦しみを自ら撃ち込んでしまう(=二の矢)、それをちゃんと阻止しよう、という考え方です。
ポイントは、一の矢、つまり刺激自体は避けられないけれど、二の矢が刺さる瞬間、その反応自体は、自分で選べるというところにあります。
それが刺激と反応の間には、無限の自由があるという意味でもある。
そして、この「二の矢は防げる」という価値観は、新年に一念発起して何か新しい「習慣」にチャレンジする際にも、見事に活かせる考え方だと思う。
じゃあ、それは一体どういうことか。
今日の本題もここからとなってきます。
ーーー
この点まず、習慣にまつわる本で、この本の右に出る本はないというくらい、習慣の本質、そのすべてがここに書き込まれていると思う本が『ジェームズ・クリアー式 複利で伸びる1つの習慣』です。
https://amzn.to/3N6G93o
僕もすでにオーディオブックで何回聴いたかわからないぐらいに、自分の習慣形成において、その価値観の礎となっている本です。
そして、何度繰り返し聴いてみても、必ず毎回新しい発見がある。
今年の新年のタイミングにおいても改めて聴き返してみました。
そして、強く膝を打った場面がありました。
それが以下のようなお話です。早速本書から少し引用してみたいと思います。
どんなに堅く習慣を守っていても、どこかで人生に邪魔されるのは避けられない。完璧は不可能だ。やがて緊急事態が発生するだろう。病気になったり、出張に行かなければならなかったり、または家族があなたの助けを必要としたり。
このようなとき、わたしはいつも自分にシンプルなルールを言いきかせる――二回はさぼらないこと。
一日さぼったら、できるだけ早く元に戻すようにしている。一回運動を休んだら、二回続けて休まないようにする。ピザを丸ごと一枚食べてしまったら、その次は健康的な食事にする。完璧にはなれないが、二回目の失敗は避けられる。ひとつの連続が途切れたら、すぐに次の連続を始める。 最初の過ちは、あなたを駄目にしない。駄目にするのは、そのあとスパイラル状に続く過ちの繰りかえしである。一回の失敗はアクシデント だ。二回の失敗は、新しい習慣の始まりになる。
ーーー
これは本当にすばらしい助言ですし、まさに「二の矢を防ごう」という話そのものだなと思いました。
どうしても僕らは、自分が立てた新しい習慣、それが計画通りに実行できなかったときに、これで習慣が破綻してしまったと思ってしまいがち。
つまり一の矢が飛んできて、それが自らに命中したときに、その時点で習慣が崩壊したと感じてしまう。
でも、本当はそうじゃない。
一の矢の段階においては、まだアクシデントに過ぎないということを、この本の中で著者は力説してくれているわけです。
ーーー
たとえば、食習慣とかはわかりやすい。
「小麦をやめる」「砂糖を控える」「ファストフードをやめる」
そう決心したにも関わらず、仕事のストレスなどでドカ食いをしてしまうこともあると思います。
そうやって、一度ルールを破って食べてしまったら最後、自己肯定感はだだ下がり。
そして、やっぱり自分には実行できないんだと深く落ち込み、次の日からは前の生活に逆戻りというようなことは、誰もが一度は経験したことがあるはずです。
ーーー
でも、ここで起きているのは、じつは“習慣の崩壊”じゃなくて、その段階ではまだ、ただのアクシデントなんですよね。
真の失敗は、そのアクシデントを敗北の理由にして、二日目も続けてしまうこと。翌日もまた、同じようにドカ食いを繰り返してしまうこと。
その時点で、「新しいダメな習慣」が本当の意味で確定してしまうわけです。
ーーー
あと、僕自身はタバコを吸わないから、あくまで予測でしかないですが、喫煙習慣も似ているなと思います。
居酒屋などで喫煙者の甘い誘惑にのってしまって、1本だけを吸ってしまった。
その過ちで挫折し、翌日から以前とまた同じようにタバコを吸ってしまうというような。
でもそれらの1回目の失敗はやっぱりアクシデントであり、まだその甘い誘惑に乗ってしまった時点では、習慣は完全には崩壊していないんです、本当は。
ーーー
これは律儀でマジメなひと、完璧主義なひとこそ陥りやすい罠だなと思っています。
「100点じゃないなら0点」というオール・オア・ナッシング発想に引っ張られやすい。
でも、習慣こそザックリしていていい。むしろ、ざっくりしていたほうがいい。
著者も、先ほどの文章に続いて以下のように書いていました。
もう一度本書から引用してみたいと思います。
わたしはこの原則がとても大事だと思っているので、望んでいるほど完璧にできなくても、習慣を続けていける。わたしたちは習慣について、オール・オア・ナッシングという融通のきかない考え方に陥ることがとても多い。問題は失敗することより、完璧にできないならやらないほうがいいという考え方のほうである。
調子の悪い日(または忙しい日)に、やろうとするだけでも、どれほど貴重か気づいてほしい。
僕自身の経験を通しても、これは本当に強く共感するところ。
ーーー
また、僕らはどうしてもその習慣を完全に100%排除した時に起きる、別のデメリットも、同時に天秤にかけてしまいます。
たとえば、飲酒の習慣なんて非常にわかりやすい。
完全に禁酒をしてしまうと、友人に酒席に誘われたときに、断らなければいけなくなる。
つまり、飲酒習慣のデメリットと、人間関係の維持のメリットを、天秤にかけてしまうわけですよね。
それゆえに「自分もやめたいとは思っているけれど、その人間関係のメリットを考えるとやめられないんだ」という話は、僕がこの禁酒している6年間の間に、もう何百回そのセリフを他人から聴いたかわからないほどです。
特に、優しくて周囲に気配りができるひとほど、「やっぱりお祝いの席では、みんなと一緒に乾杯したい」みたいなことを語りがちだなと思います。
そして、それは本当にすばらしい心がけだなと感じる。
ーーー
一方で、自分は完全に割り切れてしまうタイプであり、ドライだとか冷たいとか言われても、まったく気にしないでいられる。
でも普通、その人間関係のほうを断ち切れない気持ちもよく分かる。その優しさこそ、ぜひ大切にして欲しいと強く思います。
ただ、そんな1年に数回あるかないかのどうしても一夜限りで飲まなければいけないシーンにおいて、原則に含めるべきかどうかは疑問だなと。
これも見方を変えれば、オール・オア・ナッシングの罠に見事にハマっていることになるわけです。
ーーー
でも何度も繰り返したいのだけれども、続いている習慣において、そのような一夜限りはアクシデントです。
1年に数回あるかないかの機会のためだけに、やめたいと思っている習慣を断ち切れない。結果的にダラダラと続けてしまうことのほうが、もったいない。
真の問題は、そのアクシデントによって、自分がせっかく新年に一念発起して決断したことなのにもかかわらず、たった1回だけの失敗ですべてを諦めて、元の木阿弥にしてしまうこと。
このときに、本当の敗北が確定しているということにいつだってハッとして気づき続けたい。
ーーー
きっと、今年も新年を迎えて、すでに多くの方が自分のあたらしい習慣を決意し、気持ち新たに挑戦を開始しているはず。
そして、その新しい習慣はまだ現状は一度も失敗することなく、続いていることでしょう。
でも、これから1週間、1ヶ月も経てば、1度目のアクシデントは必ずやってくる。
そのときに、今日の話を思い出して、どうかくじけないで欲しいなと思います。
その段階ではまだ、本当の失敗ではないのだから。
そのアクシデントを受けて、再び立て直し、ぜひ二の矢はどうか防いで欲しい。
ーーー
もちろん、習慣形成において、周囲の甘い誘惑や、自らの気分やモチベーションに左右させる余地を与えない、そのための仕組みや構造、環境づくりが大事であることは、言わずもがなです。
「プロは、たとえどんなときであっても、スケジュールをきっちり守る」という耳が痛くてマッチョな本が本書でもあります。
でも、それと同時に、人間が生きている以上、必ずアクシデントがやってくることだってあるわけです。人間はAIでもロボットでもない。
その生身の人間ゆえに起きてしまうアクシデントに対しても、どのような心持ちで対峙していくべきなのか、それがとても優しい助言で溢れていて、そして同時に厳しさも含まれている、本当にいいアドバイスだと思うのです。
人間が生きていれば、必ず一の矢はブッ刺さる。その傷を避けられるひとは、この世に存在しない。
それが「生きる」ということ、その証でもあるわけです。
逆に、一の矢を無理に避けようとするな、とも強く思います。それこそ「死んでしまったほうがマシ」という考え方にもつながり、極端な思想になると反出生主義にもつながってしまう。
一の矢が刺さった瞬間に、飛び散る鮮血こそが僕ら人間の生きている証であって、二の矢を防ぐことのほうが圧倒的に大切。
ーーー
当然、今日の話は、なによりも自分自身に言い聞かせたくて、書いています。
そして、自分でも毎年のように読み返し、深く自らに刻み込みたいと思うような内容ゆえに今日のこのブログにも書き残しておきました。
なにはともあれ、何かあたらしい習慣に挑戦しようと思っていて未読の方は、ぜひ本書を実際に手にとってみて欲しい。
僕はオーディオブック版もKindle版もどちらも購入して、ことあるごとに読み返している本。1年のはじめにオススメしたい1冊です。
いつもこのブログを読んでくださっているみなさんにとっても、今日のお話が何かしらの参考となっていたら幸いです。
