日本人はどうしても「いま目の前のことを我慢して、あとで楽して生きられるようにしよう」と考えてしまいがち。

結果として、今の自分を押し殺してでも苦役に耐え、いつかやってくる明るい未来のために頑張ろうとしてしまう。

それは、大学受験の仕組みだったり、FIREのような財テクを好むところにも顕著にあらわれているように思います。

もしかしたらこれは、日本が災害大国ゆえにその「被災者マインド」が遺伝子レベルで根付いてしまっていることが原因なのかもしれない。

でも非常時に限らず、常にこのマインドのままだと、いま目の前の出来事をずっと楽しめないままになってしまう。

一方で現代は、今を目一杯楽しんでいるひとのところに、人やお金も集まってくるような世の中になってきています。

このような「あがり」まで耐え切るというスタンスは、どんどん割に合わなくなってきているのが現状です。

これからの「はたらく」を考えるうえで、そんな日本人にありがちなマインドセットから徐々に切り替えていかなければならないのだろうなあと思うのです。

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逆に言えば、現代はみんなが漠然と考えてきた「あがり」そのものが雲散霧消してしまった世の中でもあるのだと思います。

昔は、明確に「あがり」の状態が存在しました。それを周囲も認めてくれるから、なんとなくこれがあがりなのかなとも感じられていた。

でも「それが、なんとつまらない人生か」と多くのひとひとが実体験を通じて少しずつ気づき始め、それがSNSでも可視化されるようになった。

その原因は、「あがり」だと思われていた状態が50〜60代など老年にやってくるものではなくなったことが大きな原因だと思います。(年功序列の崩壊による部分も大きい)

その結果、お金をばら撒いたり、宇宙に行ったりするひとが現れるのも、その大きな流れの変化のひとつのように感じます。

つまり「あがり」だと思っていた地点が、実はあがりでもなんでもなく、一つの幻想であり、資本主義のプロパガンダに過ぎなかったことに気付かされているわけですよね。

だからこそ、以前から何度も書いているように、早くから夢の片鱗に触れることは、本当に重要なことだと思うのです。

参照:  夢に生きるな。今すぐ夢の片鱗に触れることだけを考えろ。

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自分を押し殺し、砂を噛むような努力をし続けた結果、40才になって無事にFIREを達成し、「これで俺の人生もあがりだ!」と思っても、実際にはお金の心配が多少なくなっただけで、心から楽しめるようなことは目の前にひとつも存在していない。

それまでの人生で自己を押し殺した仕事と、節約ばかりに励んできてしまった手前、あたたかな人間関係も存在しなければ、新たに何かに挑戦する勇気もない。そんな状態は、本当に辛いだろうなあと感じます。

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心の底から満足できる人生の在り方は、ひとりひとりによって全く異なるはずです。

最近、このブログで紹介した生き方だと、新潟県竹所集落のカールさんたちの暮らしも、そのひとつの在り方だと思います。

自分にとっての満足できる生き方や働き方を見つけるには、外部から到来する欲望に振り回されるのではなく、自己をしっかりと深掘りしていくほかない。

このサロンも、そうやって自己を深掘りしていくために役立つような場であってくれたらと強く願います。

いつもこのブログを読んでくださっている皆さんにとっても、今日のお話がなにかしらの参考となったら幸いです。

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