昨日、以下のようなツイートをしました。


このツイートしたところ、いくつかコメントも届いたのですが、良くも悪くもなんだか誤解されてしまっている部分もあるなあと。

今日はもう少し、この内容を深堀りしながら考えてみたいと思います。

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まず「FiNANCiEってそもそもweb3なのか?」という問いかけがありました。

僕も「まったくそうじゃない」とは思っています。web2.1ぐらい。

web3文脈を継いでいるように見せかけた、完全に中央集権的なプラットフォームだと僕も思っていますし、運営している方々も、そのつもりだと思います。

だから、そもそも最初からweb3的な立ち振る舞いを期待しているほうがおかしいというご指摘は、とてもよく理解できる。

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ただ、僕が言いたいのは、そういうことじゃないんですよね。

web3の文脈を継いでいるように見えてしまうからこそ、このような売買履歴がプロジェクトオーナーだけに筒抜けに見れるのも当然だよね、という空気がまかり通っていること自体が、問題だよなあと思うんです。

「NFTのときもそうだったから」と。「ブロックチェーンで売買履歴が筒抜けで、誰もが見えていたじゃないか。そして、そこに革新性があったじゃないか」と。

その履歴が見えるからこそ生まれた「AL磨き」のようなものも発明されて、そのデータをもとに、購入させるためのユーザーを選別することも可能となった。

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ただ、もしその論理で行くとしたら、ユーザー全員が売買履歴をユーザーごとに把握できるようになっていなければいけないはずで。

でも今は、明らかに「情報の非対称性」が生まれているだけだと思うんですよね。

むしろ、従来の株式投資なんかと比較しても、情報アクセスの公平性という観点では、web2未満の状態に後退していると言えると思うんです。

そしてさらに不思議なことは、本来は不利益を被る側である一般ユーザー側においても、なぜかそれを当たり前のように受け入れてしまっていること。

「信頼しているプロジェクト運営者が言っているんだから、大丈夫だろう」みたいに鵜呑みにしている状態が続いている。

「実際、それによってトークン単価があがっているんだから」と。

でも、そのような許容する態度それ自体が、逆にプラットフォーム全体として不透明感をより一層増してしまっているような構造にあるよなあと思います。

言い換えると、自分たちから率先して盲目的になりたがっている不思議が、間違いなくあるよなあと思うのです。

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もちろん、現状は、善意の運営者の倫理観によって、なんとか保たれている状態ではあるけれど、情報の非対称性を用いて、権力構造がますます強化されること自体は必定であって、必ずそれを悪用する運営者たちも現れるに決まっている。

また、現状は善良な運営者であっても、相場が悪化して、そこでもなんとか悪あがきしようとすれば、この情報の非対称性を用いて挽回しようとする人も現れるはず。

それがプラットフォーム全体の信用を失墜させる可能性がある。

2017年のVALUのときも、まさにそうだったようにです。このまま行くと完全にVALUの二の舞いになってしまうような気がしています。

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この点、VALUはなぜか法規制によってサービスが終了したという通説になっていますが、僕はそうじゃないと思っています。

法律以前に、最初は善意でまわっていたあの仕組みを、悪意ある有名YouTuberが完全にイタズラ感覚で崩壊させた。

それによって構造的な欠陥もあらわになって、VALUというプラットフォーム全体の信頼を失墜させたことが、VALUが衰退した一番大きな原因だったと思います。

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逆に言えば、当時も今みたいにトークンエコノミーを実現したいと願って集まってた善意の人々によってまわっていた部分は間違いなくあったと思うのです。

でも、それを悪用しようとした頭の悪い人たちがあらわれたことが大きな原因となり、一気に崩壊をした。

似たようなことは、最近の都知事選なんかでも起きたことですよね。

「ルールに書いてないから、何をしたって良いじゃないか!」ということで、完全なる悪意を持ってハックをしてくる輩がいる。

もちろん、それによってサービス全体の注目なんかも同時に集められるから、プラットフォーム側は、持ちつ持たれつだと思って、うまく泳がせながら運営したくなる気持ちもよくわかる。

プラットフォーム運営者はそうやって、ギリギリのところで事業を伸ばしたくなるに決まっています。

「バカとハサミも使いよう」みたいに多少の危うさがあっても、放置をする選択肢を取るはずなんです。

そして何か危ういことが起きたら、ちゃんとハンドリングできるとも信じている。それよりも、スタートアップなんだから、それぐらいのリスクを取って攻めたほうが良い、と。

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だからこそ、ここは一般ユーザー側から、ちゃんとNOを言っていかないと変わらないと思うんですよね。

今のあり方は、プラットフォーム側も一般ユーザー側も、暗に「プロジェクトオーナーに価格操作をしてください」って積極的にお願いしているようなものだから。

参加者の倫理観や道徳観によって、今のところ成り立っているだけで、ルールや仕組みとしては、かなりの歪さがある。

各プロジェクトオーナー側もそれがわかっていながらも「自分たちは善良な運営者なんだから、この仕組みを使ってハックしても大丈夫だ」と信じ切ってしまっている。

でもそれは、諸刃の剣です。

諸刃の剣を使いたくなる気持ちもわかるけれども、それを使い続けると、そのやり方を見て後に続くプロジェクトオーナーや、無邪気にハックする人々があらわれてしまう。そんな未来も同時にちゃんと想像しておかないと。

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これはトークン自体を否定しているわけではなく、それがどれだけ革新的で破壊的な仕組みなのか、それが既にはっきりとし始めているから余計にそう思うのですよね。

この破壊的なイノベーションを理解して、有象無象の人々が入ってくるのは時間の問題だと思います。

これを悪用されたら、結果的にプラットフォーム全体の信頼が失墜して、全員が不幸になる未来がやってくる。それはいつか来た道だろう、と思ってしまうんです。

「情報の非対称性」によって生まれてくる歪な権力構造強化をしてしまうよりも、中長期の発展、透明度の高い発展を望んだほうが最終的には望ましい結果になるはず。

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明らかに、この半年ぐらいで、FiNANCiEの雰囲気もガラっと変わってしまったなあと思います。

少なくとも僕は、現状のような方向に向けて舵を切っていくのであれば、FiNANCiEからは静かに離れていきたいなと思っている。さすがにリスクが大きすぎる。

もちろん、他者に対して勧めることもないかと思います。

ものすごく可能性のあるサービスだからこそ、より透明性の高い方向へとシフトしていって欲しいなあと願うばかりです。

もともとweb3の思想は、そのような透明性やオープンなところにこそあったはずですからね。

ヒエラルキー構造の強化は誰も望んでいないはずですし、そこでドライブをかけてしまったら元の木阿弥であって、否定していた過去に逆戻りになってしまうのは本当にもったいないと感じています。

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最後に、僕自身のトークンへのスタンス自体は、以前からずっと変わらずに、コミュニティ内通貨としてグルグルとコミュニティ内で循環していることによって、価値が担保されるような世界観です。


ここがうまく健全に機能していけば、ヘタに価格面の上昇だけに頼らなくても、なくてはならないもの、そして現状の資本主義の構造的な欠陥に対しても、アンチテーゼ的な役割になり得ると思います。

そして、そこから、新しい経済圏やトークンエコノミーは自然発生的に誕生してくると思います。

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また、そういう意味では、コミュニティプラットフォームのオシロさんには強く期待したいところ。

オシロの牟田口さんが最近書かれていた、ブログの内容もそんな機運を期待させてくれる内容でした。


オシロさんは、投機的な側面には極めて懐疑的なので、ポイント機能以上のことを仕掛けてくれることは、まだまだ先だとは思いつつも、

今オシロさんが大切にしている価値観と、そこから生まれてくるコミュニティの世界観、それらがポイント機能の上位互換として「トークン」が上手に用いられるようになれば、かなり大きな可能性を秘めているなと個人的には思っています。

それが将来的には実現するかどうかは定かではないとは感じつつ、地味に楽しみにしていきたいところ。

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何はともあれ、トークンという仕組みが世間から絶望されることなく、健やかに浸透していくことを願うばかりです。

いつもこのブログを読んでくださっているみなさんにとっても、今日のこのお話が何かしらの参考となっていたら幸いです。