「本当はこれをやりたい」と思っていることがありながらも、「そうすると嫌われてしまう、周囲から評価されなくなる」というような打算的な理由で、本来はやりたくないことをやり続けることが辛いのは、当然です。

社会的に押し付けられた責任感や「〜ねばならない」といった義務感で何かを実行し続けると、必ずどこかのタイミングで限界がきてしまう。

それよりも、納得感を持ってそれを心から実行したいと思えるかどうかのほうが大事なんだろうなあと思います。

つまり、外形的な行為の正解や不正解などは、どこにも存在しない。

今日はそんなお話を少しだけ書いてみたいと思います。

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たとえば、本当は豪華絢爛の生活をしたいと思っているのにも関わらず、周囲から批判されたくなくて(評価されたくて)、質素倹約の生活を演じていたら辛いのは当たりまえ。

他にも、本当は承認欲求がとめどなく自らの内側から溢れ出てきて、自分が舞台の中心に立ちたいと思っているにも関わらず、そうするとまわりから「アイツは自己陶酔型の利己的な人間だ」と思われるのが恥ずかしくて、演者を支えるマネージャー役に徹するのもそうです。

そのような人生の嘘は、周囲にもすぐにバレてしまうことでしょう。

参照: 「人生の嘘」がすぐにバレてしまう時代の理想的な生き方。

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「でも、過去の偉人たちは質素倹約で、利他主義を貫いて生きていたじゃないか!    マザー・テレサだって、ガンディーだって、西郷隆盛だってそうだったはずだ」と思う方もいるかもしれません。

それは、彼らにとってそんな生き方が「ライフワークそのもの」になっていたからだと思います。

言い換えると「何をするか」ではなく、本当に心の底からそのような活動をしたいと思えるような状態にあった。決して打算的に行われていた行動ではありません。

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逆に言えば、そう感じるまでは、自己の欲望に忠実でいいんだと思います。

最初から下手にものわかりよく生きようとすると、ずっとモヤモヤしたものが自分の心の底で蠢いてしまうことになる…。

生まれた瞬間から専門の講師をつけて帝王学で育てられた子供でもない限り、今の日本では俗っぽい欲求を持たない人間にならないなんて、まず不可能です。

一部の本当に名家と呼ばれるような家庭で育った子供たちの中には、ビックリするほど俗っぽい欲求がない子供がいるけれど、それは世間からある程度距離をとって育てられたからです。

自分は一般家庭で育ったという自負があるならば、まずはその世俗の欲求とちゃんと向き合うことが重要となるはず。

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上述した歴史上の偉人たちも、若いころは若者らしい破天荒な人生を送っていたことを知ると、それもなんとなく理解できるかと思います。

むしろ自らの人生に嘘をつかつずに、呼ばれた方向に真っ直ぐ進んできたからこそ、そんな「ライフワーク」と巡り会えたとも言える。

彼らの人生を追体験してみると、なんだか遠回りしているなあと思うこともありますが、実際はその経験があったからこそ、本当に利他的でありたいと願うようになっていったわけです。

これは以前書いたように、何かを「やりきったという感覚」が、次の次元の世界に自分を連れて行ってくれるということなのかもしれません。

参照:  「一生やりたいか」ではなく「これをやりきりたいかどうか」で判断する。 

ただ、だからと言って、親の世代が思い描いていたような夢のマイホームやスポーツカーなど古めかしい俗っぽい欲求をわざわざ自ら実現しに行く必要もない。

他人にマウントを取りたくて、欲してもいない欲求を実現しようとするのは完全なる遠回りです。

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純粋に自分が本当に心の底からやってみたいと思うことだけを徹底すればいい。

この喩えが適切かどうかわかりませんが、十代で食欲旺盛にも関わらず、大人の真似をしてタンやハラミばかり食べていても仕方がない。

まずは、本当に食べたいと思う脂たっぷりの特上カルビを食べればいい。

身体的成熟が訪れれば、自然とタンやハラミのほうが好きだと思える時期が訪れる可能性がありますから。

精神的な成熟だって全く一緒です。

人間とはなにかを学び、常に己を知ろうとし続けないと、特上カルビをずっと食べ続ける中で「なんか違うな…」と胃もたれを感じつつも、若い頃に思い描いていた夢が叶っている状態なのだから、これが最高の幸せであり贅沢なんだと自らを騙し続けることになる。

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今日の結論としては、人生の本当の遠回りというのは、最初から世間で良しとされている聖人君子を演じ、質素倹約を演じることだと思います。

それが心の底からやりたいと思うタイミングがくれば、素直にその感情に従えばいいし、そうならないのなら(いつまでも胃もたれが起こらないのなら)、若い欲求に忠実になり続ければいい。

いつもこのブログを読んでくださっているみなさんにとっても、今日のお話が何かしらの参考となったら幸いです。