オーディオブックの魅力を至るところで喧伝していると、目で読む読書との「違い」を頻繁に聞かれます。
ただ、自分の中では紙の本も、電子書籍も、オーディオブックもすべて同列で、シームレスに捉えている節がある。
なぜなら自分にとって一番大事なことは「書籍を通じて、文章に自分自身が向き合うこと」であり、その時間を最大限に増やすことだからです。
参照: ミニマリスト読書のすすめ。
各体験における「違い」は、微々たる差にすぎない。
そしてこの感覚というのは、自ら意識的に訓練してきたことだったなあと思います。
今日は、そんなオーディオブックのお話から、新しい変化を自ら積極的に迎えにいくことの重要性について、このブログにも書いてみたいと思います。
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この点、オーディオブックを敬遠しがちなひとは、紙の本との違い、その劣勢部分ばかりを気にしてしまう。
つまり、その「不便さ」のほうにフォーカスしてしまうのです。
もちろんその解釈も正しくて、間違いなくそのような負の側面もあるでしょう。
しかし一方で、もう昔のように、パソコンに一度音声ファイルをダウンロードしてiPodに取り込んだり、数時間でバッテリーが切れてしまうノイズキャンセルヘッドホンのために、交換用の電池を日々持ち歩いたりしなくても済むようになりました。
その当時からはだいぶ進化していて、今はスマホアプリで簡単にダウンロードできるようになりましたし、AirPods Proのようなワイヤレスイヤホンでいつでもどこでも気軽に聴けるようになりました。
それでも、負の側面を際立たせて、導入を回避していると、いちばんの目的である「書籍を通じて、文章に自分自身が向き合うこと」からはドンドンと遠ざかってしまいます。
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このように、オーディオブックに限らず、社会の変化やテクノロジーの変化というのは、そのネガティブな側面を強調して導入を足踏みしてしまうと、あまり自分には良いことはないと思うのです。
むしろ、こちら側から積極的に迎えにいくという姿勢のほうが大事。
もちろん、ベータ版のような状態だったり、まだまだ発展途上の段階にあるものだったりすれば、実用に耐えられないこともあるでしょう。
自分の過去の習慣や、日常の慣れが新たなイノベーションの導入を阻害することもある。
でも、自分を柔軟に変容させられれば、対応できないこともないという場合が多い。
この時に大きな分かれ道があります。
自分を固く強ばらせて導入を拒むのではなく、自分を水のように柔らかく弱くして対象物に沿わせていく。
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なぜそんなことが、大事だと主張したいのか。
それが、自らの「考える時間」や「チャンスの余白」を生んでくれるからです。
具体的には「コレが実用に耐えうるレベルになったら、人々の暮らしはどのように変化していくのだろか」や、「その時に人々は何に喜びを感じ、何に孤独や寂しさを感じるのだろうか」と焦らずじっくりと考えることができる。
この実体験を通じて得られる学びや発想が、次のチャンスを生んでくれる。
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煩わしいことや面倒なことを言い訳に、いくらでも今との「違い」を際立たせて、それが完全に改善されるまで待つことは簡単にできてしまいます。
むしろ、その方がなんだか賢く見えるときさえある。
でも、そうやって待っていると取り返しのつかない「コンプレックス」になりやすいんですよね。
年長者の方々の言動をよくよく観察していると、世間に置いていかれたという「孤独感」を完全に拗らせてしまっている場合が多い。
たとえば、世の中に一通り普及したスマホを、今から使い始めるのは、従来とは全く異なった意味でのハードルが高いかと思います。
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これからは、こっちが主流になるかもしれないと感じたら、なるべく積極的に自ら迎えにいってみる。
その上でドンドン転べばいいと思うのです。その転んだ経験が、あとからその道を通る人々にとって、役に立つ道標(失敗談)になるのだから。
後方から、「だから言わんこっちゃない」と言い続けて、もう自分の後ろは誰も通らないという段階で、何度転んでみても誰の役にも立ちません。
圧倒的に惨めな気持ちに苛まれるだけです。
結果的にそんな惨めな気持ちになることがわかっているから、一生その橋が渡れなくなる。
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「じゃあ鳥井は今、一体何を迎えに行っているんだ?」と聞かれたら、
たとえば「無拠点生活」や「コミュニティ運営」なんかは、まさにそうやって積極的に迎えに行っている段階です。
「定住生活」や「会社経営」と同じぐらい、これからはこちらも時代の主流のひとつになると信じているから。
いつもこのブログを読んでくださっているみなさんにとっても今日のお話が何かしらの参考となったら幸いです。
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2022/02/04 11:22